「どーなつ」北野勇作
★★★★☆
北野勇作リバイバル中です。
「昔、火星のあった場所」や「クラゲの海に浮かぶ舟」は昔読んで、再読といった感じだったんですが、今までこの2作しか読んだことなくて、今回読んだ「どーなつ」は初めて読みました。
北野勇作の小説を読むといつも不思議な気持ちになります。
まず、お話し自体が凄く不思議なものなので、
なんでこんな物語が描けるんだろうか?
というもの。さらに、
この人の頭のなかどーなってるんだ?
とか
SFなのに、どこか懐かしくて、シリアスなのにどこかほのぼのしてるなぁ
とか
この人凄い小説書いてるのになんでいまいちパッとしないんだ?
とか色々な意味で不思議です。
今回読んだ「どーなつ」は作者の北野勇作曰く、デビュー作である「昔、火星のあった場所」を書く前から頭の中にあった物語だそうです。
今まで、自分が読んだことがある北野勇作の小説の世界観が全て含まれている小説でした。
この物語の中にも「火星」が登場するし、「門」が登場するし、「クラゲの海に浮かぶ舟」のシーンを丸々再現している場面なんかもありました。
視点を変えてるだけで、実は同じ世界を舞台にして同じ物語なのかな?
なんお思ったりしました。
この「どーなつ」は10の物語で構成されたいわいる連作短編のような形になっているんですけど、実は1つの物語で長編なのかな?みたいな構成になっています。この構成もとても不思議です。
視点が時々変わるんですけど、この視点の変化は物語が進むにつれて意味が分かってきます。
しかし、物語の全貌や世界の全貌ははっきりとわからない感じになってるのがいいです。
あらゆる場所に仕掛けてある謎の欠片、いやこの小説世界を構成する世界の欠片のようなものが散りばめられていて、それらを読者がどう拾ってどう組み合わせるかで物語はさまざまな形に変化できるようになっていて、凄いってな、って思います。
過去に読んだ「昔、火星のあった場所」や「クラゲの海に浮かぶ舟」と同じように人間の記憶や存在などがテーマになっているのだろうか?って思いましたあ。
この作者の中にはよほど強力にある世界観なんだろうな、って思います。
で、この本のカバーイラストどっかで見たことあるな?って思ったら
西島大介
のイラストですね。
西島大介といえば
「世界の終わりのいずこねこ」
ですよ。
ここで、今自分が一番好きなMaison book girlと繋がりました。
自分の好きなものがどんどん繋がっていく感じ凄く気持ちいいです。
「世界の終わりのいずこねこ」は、ブクガのプロデューサーであるサクライケンタ氏がブクガの前に手掛けていたプロジェクトです。
昔から好きな北野勇作さんの小説と、今好きなブクガと繋がるとは。
「ツインピークス」も同じように繋がってて凄く嬉しい。
北野勇作さんの小説は難解といえば難解なんですけど、いつものほほんとした空気感があって好きです。
気になった方は是非読んでみてください。
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