「水晶萬年筆」吉田篤弘
★★★☆☆
本の装幀などを手掛けるデザイナーユニット「クラフト・エヴィング商會」のメンバーである吉田篤弘による短編小説集。
再読です。
最近、銀河通信社というところの「水晶育成キット」というのを友達の誕生日プレゼントであげたんですけど、その商品がなんとなくクラフト・エヴィング商會っぽいなぁ、と思い「そーいや、吉田篤弘の小説に水晶萬年筆ってのがあったなぁ」と思いまして読み返してみました。
読んだことは覚えているし、本も家にあるんですけど、どんな内容だったのか全く思い出せなかったんですけど、読み返しているうちに思い出してきました。
元々、クラフト・エヴィング商會の本は「クラウド・コレクター」(感想はこちら)が大好きなんですけど、吉田篤弘さんの小説もちょこちょこ読んでいまして、独特の世界観がお気に入りです。
今回読み返した「水晶萬年筆」は「十字路のあるところ」という単行本を文庫化したもので、その際に修正を加えてものだそうです。
「雨を聴いた家」
「水晶萬年筆」
「ティファニーまで」
「黒砂糖」
「アシャとピストル」
「ルパンの片眼鏡」
の6編を収めた短編集で、全ての作品に「十字路」が登場します。
個人的には、凄く面白かったって感じではないんですけど、吉田篤弘さん独特の言葉遊びのようなセンスが光る作品でした。
どの単編も
これから物語が始まりそう
ってところで終わっているので、この続きはどうなったんだろう?と自分で想像を膨らませるようなものばかりでした。
特に最初に入っている「雨を聴いた家」なんかは、これから凄く面白いことになりそう!ってところで終わっているので凄く続きが気になるんですよ。
本のタイトルにもなっている「水晶萬年筆」は、画家を目指している青年の祖父が水晶萬年筆を作っていたっていうエピソードがチラっとでてくるだけなんですよね。
しかし、このタイトルは正解だと思います。
もし、この本のタイトルが単行本のまま「十字路のあるところ」というタイトルだったら、もしかしたら買ってなかったかもしれません。
しかし「水晶萬年筆」となると俄然おもしろそうです。
タイトルって大事ですね。
そのタイトルで本の内容全体を連想してしまいまうすから、どこか不思議で興味をそそられるタイトルだとやはり気になってしまいます。
最初にも書きましたが、吉田篤弘さんの小説は言葉遊びが面白いんです。
で、この言葉遊びの感覚ってどこかで感じたことあるなぁ、と思ったんですけど、ラーメンズの小林賢太郎の作るネタに通じる部分があるような気がしました。
特に「TEXT」というライブで行われたネタはまさに言葉遊びのオンパレードなんですけど、その辺の感覚に近いような気がしました。
物語の中に、このような言葉遊びを巧みに入れ込んでくる辺りがクラフト・エヴィング的だなぁ、と思いました。
最近は一度観た映画を観返すってことをしているんですけど、読んだ小説の再読もどんどんしていこうかと思っています。
読んだけどまだ、このブログに感想を書いていない本が沢山あるので。
気にった方は是非読んでみてください。
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