「羊と鋼の森」宮下奈都
★★★☆☆
2016年本屋大賞受賞作。
珍しく、今流行ってる本読んでみました。
実はこの本は前々から気になっていたんですよ。
まず、「羊と鋼の森」ってタイトルがいいな、って思ってたのと、本の装丁が可愛いな、って思って気になってました。
で、本屋大賞とって帯に
村上春樹と小川洋子の魅力を併せ持った作品です。
みたなことが書いてあって
ホンマかいな!ホンマなら読んでみたいな。
って思って購入。
結果的に言うと
確かに村上春樹、小川洋子のテイストは感じられた小説でした。
でも、おもしろいか?と聞かれると
そうでもなかったかな。
というのが感想です。
ピアノの調律師を描いた小説というのは個人的に好きな感じでしたけど。
全体的に自分の好きな感じの小説なんですけど、なぜかそれほど面白さを感じなかったんですよね。
高校2年の外村は体育館に置いてあったピアノの調律の現場に偶然立ち会うことになる。
それまで、なんとなく目的もなく生きていた外村だったが、調律されたピアノの美しさに魅了され、調律師になることを心に誓う。
高校を卒業し、専門学校で基礎を学んだ外村は自分が調律師を目指すきっかけとなった高校2年のあの日。体育館で調律をした板鳥のいる江藤楽器店に就職。
見習いとして、先輩調律師に同行して調律の勉強をする日々。
ある日、先輩調律師に同行した先で出会った双子の高校生、和音と由仁。
2人の弾くピアノはどちらも素晴らしかったが、外村は特に和音のピアノに魅了される。
様々な経験を重ね調律師としてじょじょに成長していく外村だったが、ある日、双子の家から調律のキャンセルを受けたしまう。
不思議に思った外村だったが、実は由仁が突然ピアノを弾けなくなってしまったという知らせを受けショックを受ける・・・・・・・
といった内容です。
この小説はストーリーを楽しむ部類の小説ではないので、あらすじだけ書いてもそんな面白そうな感じは受けないと思います。
主人公が様々な経験を積んで成長していく、という物語の典型といえば典型なんですけど、その中に全ての人生に共通する「何か」があるからこの小説は指示されているのではないかな、と思いました。
主人公のひたむきさや、先輩調律師たちの言葉の数々。
人生にとって何が大事なのか?
そんなことを、ロマンチックで優しいまなざしで描いた小説なんだろうと思いました。
主人公の青年のドライな感じは確かに村上春樹の描く主人公に通じる部分がある気がしました。
そして、やけにロマンチックなんですよね。
音を森や生き物や星に例えちゃって、普通にこういう人が身近にいたら絶対に引かれるだろうな、って思いましたよ。
でも、小説の主人公なんだからそうでなくてはいけません。
そして、物事に対する視線の優しさと、世界に対しての暗い目線。
この2つは小川洋子の小説に通じる部分がある気がします。
個人的には村上春樹も小川洋子も好きな作家ので、2人のテイストを持ってる作家さんの本が読めて嬉しかったです。
これ1冊では判断できない部分が多いので、ぜひ他の小説も読んでみたいと思いました。
最後になんですけど、本屋大賞って確か全国の書店員が
「今一番売りたい本」
ってことで決める賞ですよね?
ところが、自分の知っている数名の書店員さんは
「投票とかしてない」
って言ってました。
てっきり全国の書店員さんにアンケートでも出してるのかと思っていたんですけど、そうでもないようですね。
どのような仕組みで受賞作を決めているんでしょうか?
凄く不思議です。
受賞作が発表された翌日には、
「本屋大賞受賞!」
と書かれた帯が巻かれた本がズラーっと並んでいるのも、なんだかおかしい気がします。
帯つくるの早過ぎでしょ。
って思ってしまうんですけど、これは私がひねくれているのでしょうか?
ともかく、2016年の本屋大賞受賞作はなかなか悪くなかったと思います。
過去の受賞作も何冊か読みましたが、今まで読んだ中で一番好きな感じでした。
気になった方がぜひ読んでみてください。
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