★★★★☆
【公開】2000年
【製作国】メキシコ
【上映時間】153分
【監督】アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
【原題】Amores Perros
2000年前後に南米の映画をよく観ていた時期がありました。
「シティ・オブ・ゴッド」(ブラジル)、「ダック・シーズン」(メキシコ)、「天国の口、終わりの楽園」(メキシコ)などなど。
今回紹介する「アモーレス・ペロス」もその時期に観た映画の中の1本です。
久しぶりに観返してみました。
この映画、ちょっと長いんですけど、とてもおもしろかったです。
ある日、青年オクトビオの飼っている犬が、闘犬で連勝中の犬を噛み殺してしまう。
自分の犬が強い事に気付いたオクタビオは、闘犬でひと稼ぎしようと、犬を闘犬に仕立てる。
オクタビオは母と、兄、それから兄嫁とその子供と一緒に暮らしていて、密かに兄嫁に思いを寄せていた。
オクタビオの兄は、スパーマーケットで働く一方、強盗で金を稼いでいるならず者で、嫁も子供も大切にしていない。
そんな、兄嫁を自分が幸せにしてやろうと考えたオクタビオは闘犬で稼いだ金を兄嫁に渡し、2人で駆け落ちするための資金にしようと兄嫁に持ちかける・・・・・・
家庭に不満を抱え、売れっ子モデルのバレリアと不倫関係を続けているダニエルは、ついに家族との別居を始める。
新築マンションでバレリアと一緒に暮らすことになるが、引っ越しの日、床に穴があいてしまう。
しかし、修理をするお金がないので、穴はそのままに。
新たな生活に胸を躍らせていた2人だったが、バレリアは交通事故で瀕死の状態に。
片足が全く使えなくなってしまったバレリアは、ストレスと不安からダニエルといつも喧嘩になってしまう。
ある日、バレリアの愛犬が床の穴に入ってしまい出てこなくなってしまう・・・・・・
ゴミ収集をしている初老の男エル・チーボはゴミ収集のかたわら、殺しの仕事も引き受けていた。
チーボは過去に嫁と子供を捨て、革命に身を投じた活動家だった。
娘はすっかり大人になっており、時々その姿を眺めてる。
ある日、殺しの依頼が舞い込みターゲット尾行し、殺しのチャンスをうかがうが・・・・・・
といった感じの内容です。
この映画は3つのストーリーが同時に展開されながらも、それぞれのストーリーを1部から3部までに分けて構成されていて、最後のストーリーが終わる事に全ての物語が完結するという仕組み。
この見せ方も凄くおもしろいです。
1部のラストで、主人公のオクタビオが車で大事故を起こしてしまうんですけど、その事故の相手が2部の主人公でもあるバレリアなんですよね。
映画を観てよく思うことがあるんですけど、例えばアクション映画なんかで銃を乱射して沢山の人が死ぬとします。もちろん主人公は死なないんですけど、通行人みたいな人は沢山死んだりしますよね。そんな人々にもそれぞれに人生があって、その人を大切に思っている人がきっといるはずなんですよ。
ゾンビ映画を観て、大量のゾンビが出てくると
そんなゾンビになってしまった名もない人々にもちゃんと名前があって、その人の生活があったはずだ。って思います。
映画の中で交通事故を起こした場合、事故の後でどうなったかというのはストーリー中で必要ではない限り語られることはありません。
この映画では、3つの物語で、本来の映画では語られることがないはずの脇役のエピソードが語られます。
1部では車をぶつけられるだけの脇役が2部では主人公です。
逆に、1部の主要人物は脇役にまわります。
この感じが凄く良かったです。
世の中はこれで出来ているって思いますね。
そして、それぞれのストーリーもとてもおもしろくてよく出来ています。
全ての物語で犬が重要な位置にいて、タイトルの「アモーレス・ペロス」というのはスペイン語で「犬のような愛」という意味だそうですよ。
そして、この映画を語る上で重要な要素として、1部の主人公を演じているのがガエル・ガルシア・ベルナルであるということ。
この映画が彼の出世作と言ってもいいでしょう。
この映画や「天国の口、終わりの楽園」などをきっかけに世界的なスターになっていきました。
気になった方は是非ご覧になってください。
予告編
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