「ミルク」
★★★☆☆
【公開】2008年
【製作国】トルコ
【上映時間】102分
【監督】セミフ・カプランオール
【原題】SUT
セミフ・カプランオール監督による”ユスフ三部作”の一作です。
今まで「蜂蜜」(感想はこちら)、「卵」(感想はこちら)と観てきたので、この「ミルク」で三部作は完結です。
いやー、この映画もまた凄かったですよ。
三部作の中でも一番難解だった気がします。
とにかく静かで、ゆっくりした映画です。
画面のどこにもピントが合っていないシーンが1分くらい続いたり、主人公の行動の意味が全くわからなかったりしました。
物語も、三部作の中で一番無かったです。
母と二人で暮らす青年ユスフ。
母の作った食品を市場で売る手伝いをしている。
そして、ミルクを各家まで売り歩くことも始める。
ユスフは詩を書いており、雑誌に応募し、掲載されるのを夢見ている。
そんなある日、ユスフに徴兵状が届く・・・・・
全然ストーリーの説明になっていませんね。
だってストーリーないんですもの!
この映画ほど物語の説明をするのが難しい映画はなかなかないと思います。
まず、驚くのが映画の冒頭のシーンです。
三部作の他の二作も冒頭に印象的なシーンが入っています。
「蜂蜜」は父親の死を予感させるようなシーンだったり、「卵」は母親が死へ向かうイメージのようなシーンで始まります。
今回観た「ミルク」では、
逆さ吊りにされた女性の口から蛇を引っ張り出す
というなんといいますか、虚構のようなシーンから始まるのです。
今までの二作がリアルな映画だったのでこの冒頭にはかなりビックリしました。
で、このシーンが一体どのような意味があるのかというのは結局映画を最後まで観てもよく分かりませんでした。
これは自分の理解力が足りないのか、そもそも意味なんてないのか・・・・・
物語の途中にもよくわからないシーンが結構ありました。
一番よくわからなかったのが、湖のちかくで狩猟をしている男を見つけて、後を追い石で分殴ろうとするんですが、思い留まる。すると、目の前の湖に巨大なナマズがいて、そのナマズを抱えるシーンです。
なんか、不条理漫画でも読んでいるような感覚になってしまいましたよ。
ん?なにこれ?なにしてんの??
って頭の中は???だらけです。
なんか意味があるんでしょうけど、頭の悪い自分にはちょっと理解不能でした。
しかし、この監督の映画は本当に独特で、その点だけでもかなり見ごたえあります。
時間の使い方が凄く贅沢といいますか、ゆっくりしています。
それから三作通じて共通している事柄なども出てきます。
それは、ユスフがぶっ倒れるシーンです。
「卵」でも急にぶっ倒れるシーンがあるし、今回の「ミルク」でもバイクの運転中にぶっ倒れます。
少年時代を映画いた「蜂蜜」では同じように父親がぶっ倒れます。
ユスフはきっと父親の持病を受け継いだのかな?って感じがします。
あと感心したのが、三部作通じてユスフという1人の男の大人、青年、少年を描いているんですけど、3人ともちゃんと面影がある役者さんを使ってるんですよねー。
特に少年ユスフと青年ユスフは本当に面影あってビックリしました。
1人の男の長い人生の一部分を切り取って三部作にしているってのがすでに面白い試みだなぁ、って思いました。
三作とも観れてよかったです。
個人的に一番おすすめは「蜂蜜」ですね。
やはり、三作の中でも一番完成度が高い気がします。
気になった方はぜひご覧ください。
予告編
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