「ロリータ」ウラジミール・ナボコフ
★★★★☆
”ロリータ・・コンプレックス”という言葉の語源になった小説です。
大人の男が少女に恋愛感情を持つことを表した言葉だと認識していますが、だいたいそんな感じの意味ですよね?
”ロリータ”という言葉はファッションでも使われていますね。フリフリでラブリーな洋服をロリータ・ファッションって言ったりします。
こんな↓感じ(モデルはでんぱ組.inc)
この辺の使い方はおそらく日本独自のものだと思うんですけど、海外にもロリータファッションってあるんでしょうかね?
ちなにみ、小説に登場するロリータはそんな服は着ていないんですけどね。
ロリコンの語源になった小説だ、とか、出版された当時はスキャンダラスな小説として大ヒットした、とか事前情報は色々あるこの小説ですが、実際は一体どんな小説なんだろうかと気になったので読んでみました。
読んでみて思ったのが
純文学だね
ってこと。
文学的に非常に優れた小説だなぁ、と読みながらひしひしと感じていたんですが、実際に文学的な評価も高い作品でこの本の解説は大江健三郎が書いているんですが、こんなことを書いていました。
野心的で勤勉な小説家志望の若者に私は、小説勉強にこれ以上はないテクストとして、「ロリータ」をすすめてきた。
ノーベル文学賞作家大江健三郎が小説家志望の若者にすすめる小説ってことはそうとう文学的な価値があるんじゃないかって思いますよね。
物語はハンバート・ハンバートと名乗る男の手記という形式で語られます。
ハンバートは少女のなかでも、自ら定義している”ニンフェット”という特定の魅力的な少女に対して強い愛情を感じる人物で、彼が部屋を借りた家にいた家主の娘ロリータに激しい恋心を持つ。
ロリータは母親と2人暮らし、ハンバートはロリータの母親と結婚することになり、ロリータとは家族になる。
ある日、ロリータへの想いなどを書きしるしていた日記を妻、つまりロリータの母親に見られてしまう。
ハンバートはいっそのこと母親を殺してしまおうか、と思うが母親は交通事故で死んでしまう。
ロリータと2人になったハンバートはロリータを連れてアメリカを旅することになるが・・・・・
といった感じの内容です。
基本的な内容はキューブリックの映画を観ていたので知っていたんですけど、主人公の男の心理描写が加わると物語はまた別モノに感じました。
(映画も凄く好きです。)
とにかく、このハンバートという男は理屈っぽくて頭がいい、そして、文学的な男です。
しかし、やはりどこか異常で、文章はおもしろくて美しいんだけど、共感はできない。
少女に対する愛情を凄く上手に表現しているので、そこがこの小説の凄くおもしろいポイントだなぁ、と感じました。
共感はあまりできないけど、この思春期前の少女に対する美しさを描いている数々のシーンはとても面白いです。
この小説のおもしろいところは、様々な小説の要素がふくまれているところにもあるような気がします。
純文学として文章を楽しんでもいいし、もちろん恋愛小説としても読める、ロードムービー的な旅小説としても読めます。さらに、主人公がなんらかの事件を起こして裁判中であるということが物語の冒頭でわかるのですが、一種のサスペンスとしての要素もあります。もちろん、少女の美しさを描いたロリータ小説としても読めるでしょう。
様々な要素が絡み合って非常によくできた小説になっているからこそ、いまだに名作として読み続けられているのではないかと思いました。
気になった方は読んでみてはいかがでしょう。ちょっと長いけどおもしろいですよ。
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