「アルゴールの城にて」ジュリアン・グラック
★★☆☆☆
20世紀フランス文学界で異色の存在感を放っていた作家ジュリアン・グラックのデビュー作です。
エドガー・アラン・ポーの小説「アッシャー家の崩壊」(感想はこちら)のような城館を舞台にしたゴシックテイストのある小説が読みたいなぁ、と思い読んでみたのがこの小説です。
テイスト的にはまさに、望んでいたような城館を舞台にしたゴシックテイスト溢れる幻想的な小説だったんですけど、私には少々難解すぎました。
まず、小説なのに一切セリフがありません。
延々に続く情景描写と、比喩に比喩を重ねた難解だけど美しい文章で構成されています。
主人公アルベールが森と丘に囲まれた城にやってくるところから物語は始まる。
そこへ、友人のエルミニオンと、謎の美少女ハイデがやってくる。
そして、始まる3人の不思議な共同生活。
というのが物語の概要なんですけど、正直言ってこの3人の間で何が起こっているのかはっきりしたことはわからないまま終わってしまいました。
とにかく、人間よりも城や周りの森や海が主人公なんじゃないかってくらい入念に情景描写が描かれていて、かなり読むのに苦労しました。
この作家の本を読んだのはこれが初めてだったんですけど、凄く不思議な小説を書くひとだなぁというのが正直な感想です。
ワーグナーの「パルジファル」というオペラが元になっているそうです。
ワーグナーを聴きながら読むのがいいのかもしれませんね。
この小説は正直よくわかんなかったけど、他の小説も読んでみたいなぁと思わせるだけの独自の世界観がありました。
古城が舞台になった幻想的な小説というのはなぜか惹かれます。
ヘンリー・ジェイムズの「ねじの回転」(感想はこちら)や先ほども書いたポーの「アッシャー家の崩壊」なんかが好きな人なら雰囲気的には好きなんじゃないかな、と思います。
気になった方はぜひ読んでみてください。
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