「タイタンの妖女」カート・ヴォネガット・ジュニア
★★★☆☆
1959年に出版されたカート・ヴォネガット・ジュニアのSF小説です。
有名なSF小説なので前々かtら読もう読もうと思っていた小説で、この度よーやく読むことができました。
読み終えるまで1週間ほどかかってしまい、自分としてはかなり時間がかかった方だと思います。
人類の目的のようなものが主題なのかな?って感じのラストでしたが、これはなかなか面白かったです。
ただ、この場合のおもしろいは何と言いましょうか、笑えるって意味のおもしろいでした。
長ーいジョークを聞いたような気分になった小説でした。
世界一の大金持ちマラカイ・コンスタントは、宇宙に存在する「時間等曲率漏斗」という特殊な空間(現象?)に入り込んだラムフォードという人物から
「まずは火星に行き、水星、再び地球を経てタイタンを目指すことになる」
という予言を受ける。
ラムフォードは全ての過去、そして全ての未来を同時に知ることができる存在だった。
コンスタントはラムフォードの予言通り火星へ向かう。
そして、火星で記憶を失い火星と地球の戦争に加わっていくが・・・・・・
といった内容。
いや、実際はこんな内容ではないんですけど、展開をあまり書き過ぎるとネタバレになるので、この辺にしておきます。
この小説には全知全能の存在となったラムフォードという男が登場します。
こういうキャラクターを書ける小説家って凄いなぁ、って思います。
だって、作者は全知全能の人間が言いそうなセリフを考えないといけないんですから。
実際は全知全能じゃないのに、それらしいことセリフを考えるのって凄く大変だと思うんです。
アメリカのSF小説って深い内容になると宗教的なテーマが出てくる気がします。
この小説でも宗教というのは大きなポイントになっていて、ラムフォードは全人類の幸福のため(?)「徹底的に無関心な神の教会」なる宗教を広めます。
主人公がタイタンへ到着してから、人類の目的のようなものが語られるんですけど、この辺になるともうギャグっぽい感じに見えてきました。
実は最初からそんな空気があるんですけど、あまり真剣にこの物語に没入できなかった理由はそこら辺にあるのかな、って思いました。
中盤の火星人の地球攻撃のあたりなんかは、B級SFっぽくて逆にちょっとおもしろかったですけどね。
この小説は爆笑問題の太田光が生涯最高の1冊として挙げている小説です。
確かに、この小説には哲学的な内容であるとは思うんですけど、どうとらえるかで感じ方のガラっと変わる小説じゃないかと思いました。
気になったかたはぜひ読んでみてください。
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