読書「ウォールフラワー」スティ-ブン・チョボスキー | 渋谷宙希のブログ

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「ウォールフラワー」スティーブン・チョボスキー
★★★★☆






BGMはこの曲でどうぞ↓





小説の著者が自ら監督をつとめた映画(感想はこちら)を観て読んでみようと思いました。


内気で、精神が少し不安定な青年チャーリーの青春小説。


サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」と比較されているようですが、「ライ麦」と比較するのはちょっと気の毒な気もします。


書簡体の小説で、主人公チャーリーが誰かに宛てた手紙という形式になっています。


ゲーテの「若きウェルテルの悩み」なんかと同じ形式ですね。




物語は1991年の8月25日付けの手紙で始まる。


チャーリーは内気で地味な青年。これから始まる高校生活に対して不安を抱いている。唯一の友人だったマイケルが自殺をしてしまい、一人で進学しなかればいけなかった。


周囲の同級生とは馴染めずにいたチャーリーだったが、3年生で陽気な性格のパトリックと美しい義妹サムと出会う。


チャーリーはサムを一目見たときから恋心を抱くようになる。


パトリックとサムと知り合ったおかげで、華やかな高校生活が始まる。さまざまに友人ができ、さまざまな音楽に触れ、ドラッグも体験する。


学校ではビルという国語の先生に一目を置かれ独自の課題を出されるようになり、課題で読む小説を次々と読み、読書の楽しさを経験する。


楽しい青春生活を送っていたチャーリーだったが、メアリーという女の子と付き合うようになり、なんだかしっくりこない付き合いに少し精神が不安定になり、ついにはメアリーのいる前でサムにキスをしてしまい、みんなから距離を置かれてしまうことに・・・・・




この小説は、若干心が病んでいる主人公チャーリーの無垢過ぎる視点で描かれた青春小説で、この手の小説は個人的に大好きです。


主人公チャーリーのお気に入りのバンドはスミスで、特に”Asleep”という曲が大好き。


こんな暗い曲が大好きなチャーリーをちょっと心配してしまいますが、青春時代ならこそ、この曲の痛みが理解できるのかもしれません。


ちなみにこの曲は


心からこの世を去りたい気持ちになっている


という曲で、この世を去ってももう一つの違う世界がある。きっと、今よりましな世界がある。と歌ってます。


チャーリーは他にもいろんな音楽に関して語っています。


自分で編集したテープを作るのも好きで、クリスマスプレゼントでパトリックにあげたテープはA面にはパトリックな好きな曲Nirvanaの”Smells Like Teen Spirit”やBlondieの曲を入れて、B面には自分の好きな曲を入れている。



Asleep / the Smiths
Vapour Trail / Ride
Scarborough Fair / Simon & Garfunkel
A Whiter Shade of Pale / Procol Harum
Time of no reply / Nick Drake
Dear Prudence / The Beatles
Gypsy / Suzanne Vega
Nights In White Satin / Moody Blues
Daydream / Smashing Pumpkins
Dusk / Genesis
MLK / U2
Blackbird / The Beatles
Landslide / Fleetwood Mac

そして最後に・・・・・

Asleep / the Smiths もう一回!!


この選曲はかなりいいですよね。


スミスの次にライドもってっくる感じがなんか泣けます。


音楽もいいんですけど、国語の先生であるビルが課題で読んでくるように言う小説もこれまたいいんですよ。


「楽園のこちら側」フィッツジェラルド
「ライ麦畑でつかまえて」サリンジャー
「路上」ケルアック
「裸のランチ」バロウズ  (こんな本を先生が勧めるなんて!)
「森の生活」ソロー


などなど。


他にもたくさんの小説が登場しますが、そのチョイスがいかにもな感じでいいですね。


そりゃ、スミス聴いて、「ライ麦」読んでたら暗い青春になりますわな。



でも、そんな暗い青春の中に、いつまでも忘れたくない気持ちとか、無垢な心とか、そいうのが描かれていて、実はそんな感情って誰でも持ってるもんなのかもしれないですね。


本の中で、主人公が最高に幸せな気分になった時


僕たちは果てしない



って感じるんですけど、なんかこの言葉がグッっときました。


映画よりも内容が具体的でおもしろかったです。































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