「ポオ小説全集(1)」エドガー・アラン・ポオ
★★★☆☆
ポオの小説は有名な作品を収めた短編集を1冊よんだことあるだけだったので、実家で見つけた全集を読んでみることにしました。
全体的に幻想的でゴシックな雰囲気が流れていて好きな感じだったんですけど、コレっ!って作品はなかったような気がします。
21編ほどの短編が収められているのですが、その中でもよかった作品をいくつかピックアップします。
まずは
「メルツェルの将棋差し」
という作品。
これはメルツェルの将棋差しと呼ばれるチェスで人間と対戦することができる自動人形に関するもので、全て機械で動いてると言っているこの人形なんだけど、これが本当らな凄い発明だ!でも、実際は中に人間が入ってチェスを差してるんじゃないの~?
ってお話です。
これを読んで思い出したのが、小川洋子の小説
「猫を抱いて象と泳ぐ」
という作品。
この小説の主人公はまさに、人形の中に入ってチェスを差すのです。
この人形の中に人が入っていてチェスを差す。という設定そのものが、なんとなく幻想的な感じがして好きです。
江戸川乱歩の「人間椅子」とかにも通じるちょっとした不気味さも漂っている気がします。
それから
「アッシャー家の崩壊」
これはまさしくゴシックテイストが満載で恐ろしく、幻想的な作品でした。
名家であるアッシャー家の最後の二人の最後を描いたもの。
アッシャーの友人として屋敷へ滞在している主人公が次々に奇妙な出来事を体験する。
アッシャーもアッシャーの妹も謎の病に冒されており、死期が近いことを悟っている。
この妹というのがとってもミステリアスで最初から生きているのか死んでいるのかわからない。
物語のラストでは、逆に死んでいるのか生きているのかわからない。
恐ろしいけど、なんだか美しい物語です。
洋館の中で繰り広げれる幻想的な物語という点で
エミリー・ブロンテの「嵐が丘」
や
ヘンリー・ジェイムズの「ねじの回転」
なんかを彷彿とさせる空気をもっている作品でした。
どちらの小説も大好きなので、同じようなにおいの小説が読めてうれしかったです。
最後に
「ウィリアム・ウィルソン」
これは、学生時代に自分と同姓同名の人間が同級生にいて、そいつがいちいち自分にちょっかい出してくるからイライラする。
ってお話。
この物語では、自分自身の狂気的な部分が他人のように描かれているのですが、主人公の語り口はとても冷静で、淡々としてるんですよね。
でも一方では狂気を抱いている。
人間ってのは多かれ少なかれ狂気のようなものを抱いているんでしょうけど、その存在を自分自身でちゃんと認めて管理しないとだめなんだろうなぁ~って思いました。
とりあえず、ゴシックテイストの小説を久しぶりに読んだので改めて「嵐が丘」と「ねじの回転」を読み返したくなしました。
洋館と幻想。
このキーワードを持った小説はやっぱり面白いですね。
実家には全集の他の巻もあったのでまた読んでみたいと思います。
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