「山椒大夫・高瀬舟」森鴎外
★★★★☆
森鴎外先生の小説は私には少し小難しく感じてしまい、今まで「舞姫」しか読んではいなかったのですが、映画で「山椒大夫」を観てぜひとも原作の小説を読んでみたくなったもので、この短編集を読んでみました。
結果から言えばこの本は私にとってとても興味深い小説が満載でおもしろかったです。
とにかく最初に入っている「杯」というとても短い小説が私には一番グッときました。
わずか7ページの短い小説なのですが、この物語を読んで本当に感動したのです。
まず、この小説の登場人物であ8人の少女の姿がどの少女もとてもみずみずしく描かれており、情景も美しく感じられました。
なにより、物語の確信となる
「わたくしの杯は大きくはございません。それでもわたくしはわたくしの杯で戴きます」
というセリフにとても感動いたしました。
なんというか、自分自身も小さな杯でも、自分らしく生きていかねば。
と、いう思いが湧いてきました。
大きいものに巻かれるのは楽な生き方かもしれないけど、自分が自分らしくいられる生き方を追求したいと思いました。
お目当ての「山椒大夫」も映画よりもコンパクトにまとまっていてとても良かったです。
この物語でも主人公である12歳の少年厨子王の姉で14歳の少女安寿の勇敢な毅然とした行動によって、厨子王は母との再会を果たすことができる。
やはり、少女が重要な役割を担っている。
この短編集に入っていた中で気に入った「最後の一句」という小説。
これは死刑が確定した父を救うために16歳になる少女いち が徳川の役人に自分の命を差し上げるので父を生かしてください。とお願いをする。という物語。
少女いちの毅然とした態度や物言いに大人たちは心打たれる。
いちの最後のセリフ
「お上の事には間違いございますまいから」
には読んでいるこちらも胸が打たれる。
この小説でも少女が活躍する。
そして、本の最後に入っている「高瀬舟」もとてもよかった。
これは、島流しになった罪人を乗せた舟に一人不思議な男を見つけた役人が、どのような罪を犯したのか話しを聞くというもの。
喜助というその不思議な男は弟殺しの罪により島流しになったという。
早くに両親を亡くした喜助は弟と二人で懸命に生きてきた。
しかし、弟が病に倒れてしまい、兄の喜助は一人で二人分働かねばならなくなる。
そのなある日、喜助が帰宅すると弟が自殺をはかっていた。
深手は負ったものの死にきれなかった弟が兄に死ぬ手伝いを懇願する。
苦しむ弟を見て喜助はとどめをさしてあげたのだった。
はたして、これが罪になるのだろうか?
語り手の役人は苦悩するのです。
この短編集はどれもおすすめできます。
森鴎外の入門書としてはいいのではないかと思いますので、鴎外読んでみたいけど難しそうだなぁ~って思っておる方にはぜひおすすめしたいです。
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