農業用ビニール
  
農業用ビニールは短く略して「農ビ」とも呼ばれる農業用の軟質フィルムです。主にビニールハウス栽培やトンネル栽培の被覆資材として使われます。ビニールハウス栽培やトンネル栽培においては、被覆資材の性能によって作物の生育や品質、収量に多大な影響があります。また、資材の耐用年数や張り替え、撤去・廃棄の作業、ハウスでの換気作業などの労力やコストにも大きな違いが生じます。
⚪︎透明なものは光をよく通すので昇熱効果が高い一方、表面がベタついてビニール同士がくっつきやすく、作業しずらい場合があります。
⚪︎梨地のものは光を散乱させ、光線の透過を調節する効果があり、ハウス内の作物に届く光線のムラが軽減されます。作物の葉焼け防止に適していますが、光線が弱まるので昇熱効果は高くありません。表面がベタつかないので、作業効率が上がるというメリットもあります。
保温性を重視するなら透明なもの、直射日光を和らげたい場合は梨地など、目的に合わせて選ぶ必要があります。
農業用POフィルム
  
農ビに代わる新しい素材として登場したのが、ポリオレフィン系樹脂を原料とする農業用POフィルム、略称「農PO」です。農ビと同様に、加工することで耐久性、保温性はもちろん、防曇性や防霧性、光線選択性など農作物の生育に欠かせない機能を付加できます。さらに、それらの機能を同時に複数備えることができる点やビニールよりも軽量でベタつきが少なく扱いやすい点、ハウスへの固定に留め具が不要で換気作業も簡便な点も有用です。
耐用年数が3〜7年と耐久性が高い点、10mほどまで繋ぎ目のない1枚のシートが作成できる点、汚れが付きにくく、焼却時にダイオキシンが発生しないなど、農ビに比べて優れた特徴が多くあります。
単価は農ビより高いものの、破損しにくく取り替え頻度が低いので、今後の素材改良などを考慮すれば、将来的に大きくコストが軽減できるかもしれません。今後、被覆素材の主流となる可能性も十分にあります。
【農ビ・農PO主なメーカー】
タキロンシーアイ株式会社
東罐興産株式会社
三菱ケミカルアグリドリーム株式会社
井上ビニール株式会社
株式会社江口屋
オカモト株式会社
宮田物産株式会社
太陽ネット製造工場
みかど化工株式会社
AGCグリーンテック株式会社