物語のおやつ | プラネタ旅日記

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児童書専門古本店プラネタ(無店舗)の管理人が細々~となにやら呟いております。大半は読書記録。時々頭の悪さと猫馬鹿具合を炸裂させてます。

松本 侑子
物語のおやつ


物語のおやつ!これほど美味しそうに記憶に残るものはありませんね!

特に、外国のお話に出てくる、日本では滅多にお目にかからないようなお菓子の数々には、どんな味なんだろうと想像を巡らせてみたりしたものです。

普通に手に入るクッキーやチョコレートでも、物語に出てくるものは凄く美味しそう!

長靴下のピッピが食べるアイスクリームとか、メアリー・ポピンズに出てくるショウガパン、秘密の花園で、おなかを空かせた3人が飲む、しぼりたての牛乳。

3時のお茶の薄いきゅうりを挟んだサンドイッチ、硬いフルーツ入りのキャンデー、オートミールにジェリー、マシュマロを浮かべたココア……。

砂糖を入れた麦茶だとか、普通のホットミルクでさえ、美味しそう……。

成長してから、実物を作ったことがあれば、店頭でそのものを見つけたこともあり、今ではそれがどんな食べ物なのだか想像できるようにもなりましたが……。それでも、今でも物語を読んでいておなかが空いてしまったりとか(笑)


この本には、「ぐりとぐら」のカステラ、「メアリー・ポピンズ」のジンジャーパン、「あしながおじさん」のレモンゼリー、「スプーンおばさん」のワッフル、「不思議の国のアリス」のバターつきのプティング、「エーミールと探偵たち」のアップルケーキ、「さむがりやのサンタ」のクリスマスプティング、「赤毛のアン」の木苺水、「大どろぼうホッツェンプロッツ」のプラムケーキ、「若草物語」のブランマジェ、「小公女」のぶどうパンのレシピのほかに、色々な物語についてのエッセイが書かれてあります。

美味しそう。笑。

見ているだけで美味しそう。美味しさを味わうために、もう一度あの本を読まなくちゃ!って思ってしまう(笑)

秋冬の、食欲が増す季節には少々危険な本でした……。


因みに、小公女ではぶどうパンが紹介されていましたが。

私が好きな、小公女に出てくるおやつは……。

セーラがまだプリンセスの頃に、ベッキーに買ってくるプレゼントの数々です。

ポケットに入る小さなケーキや肉入りのパイ。

特に、肉入りのパイなんて、私が子供の頃はその辺に売っていなかったから。肉が入っててパン状と言ったら、肉まんくらいだったから(笑)

どんなものなんだろうと、すごく憧れました。

それから、不思議な魔法が用意してくれた、「他のもののつもりになる必要のない」甘いお茶。

お茶って言ったら!

子供の頃は普通に日本茶とか麦茶とかしか、思いつかなかったんです(笑)