もし、二度と取り戻せないものを奪われたらどうすればいいだろうか。

悩んで、悔やんで、泣き叫んだ結果が。

散々な選択を導き出すとしたら。

奪われたら、奪った本人を。

そう考えてしまう。

同じ感情を叩き付けてやりたい。

その感情は間違ってはいないと思う。

けれど。

いるんだろう、その奪った人にも。

傍で寄り添い笑っている人が。

俺と同じようにいたんだろう?

その笑顔がちらつくたびにこの手が震える。

「奪う側にまわるの?」ともういない君がこの胸を叩く。

泣きながら君に問うんだ。

だって君はもういないじゃないか。

俺はどうすれば救われる?君はどうすれば報われる?

答えを返す君はもういない。

もう、いない。