「ここ」を離れたい。

けれど誰かの言動で体の動きが鈍る。

誰かの声で振り返るけれど、引き返す事は出来ない。

誰かの声で前を向くけれど、足が前へ進まない。

助けて!

そう叫んで、周りを見渡す。

いくつも差し出される手。

親の手、

友の手、

恋人の手、

いくつもある。

けれど、「どの手」を取るのにも選択するのは自分。

自分の手を伸ばす事。

それがひどく難しい。

いつか鉛のようなこの手で何かを掴めるだろうか。

鉛のようなこの足でどこかへ行けるだろうか。


離れる時には私の心も連れて行こう。

一緒にどこかあたたかい場所にでも行こう。

君と一緒なら楽しい気がするよ。

置いてったりしない。