final A5000 (FI-A5DPLD) 購入レビュー | シュシュ星からの贈り物

final A5000 (FI-A5DPLD) 購入レビュー

昨日、先日購入した「DUNU Kima classic」と「final make4」を聴き比べしていて、ふと「final A5000」って出てたなと思い出し欲しくなってきたので注文してみました。

 

入荷予定月末ということで再販予約したのですが、その翌日には普通に購入できるようになり、かつ翌日配達可能という状態でしたが私の予約分はそこから発送まで3日を要しまし今日届きました。

キャンセルして再注文したほうが早いってどうなんですかね?

 

ということで、本日は・・・

 

 

 final A5000

 

 

final製品の中のA siriesとしては、A3000・A4000・A5000・A8000と4製品がラインナップされています。

価格は、1万前半~20万弱と幅広い中で、本製品はワンランクアップしたい向けにあるような製品かなと思います。

 

 スペック(公式抜粋)

型番        FI-A5DPLD
筐体        ABS樹脂
ドライバー    ダイナミック型
コネクター    2-Pin
ケーブル     ソフトシルバーコートケーブル
感度        100dB/mw
インピーダンス    18Ω
質量         28g
コード長      1.2m
 

 

内容物としては、以下。

 

 

付属品としては、シリコン製キャリーケース、イヤーピース(5サイズ)、イヤーフックが付属しています。

クリア系のケーブル皮膜は、使用し続けると黄変してくることもあるため、イヤーフック付いていると黄変を抑えられるのではないかと思います。

 

 

 

本製品に付属の「シルバーコートケーブル」です。

同社で同様のケーブルを単体購入すると2万弱するため、値段の2/3がケーブル代と言えるかも知れません。

 

コチラのケーブルはかなり柔らかく、リスニング時に邪魔になりにくい印象を受けました。ノリノリで首振ってもケーブルに引っ張られてイヤホンがズレることはなかったです。ただ普通にタッチノイズは聞こえるので通勤・通学で使う方は気になるかもです。

 

 

視聴だけした、A3000・A4000の音が軽く、筐体が薄いのか音の響きとして余計な余韻が乗る印象があり、安っぽい印象を受け購入に至らなかった経緯があります。

本製品もABS筐体ということで心配ではありますが思い切って購入してみました。

金属筐体のA8000が欲しいのですが、ヘッドフォンのEdition8もイヤホンのAndromedaも利用頻度低くなっているので、高額製品は手が伸びにくいんですよね。

 

 

 

音に関する雑感

公式では、「概ね150~200時間程度、通常の使い方を続けていただけましたら、繊細さが増したと感じられる筈です。。概ね150~200時間程度、通常の使い方を続けていただけましたら、繊細さが増したと感じられる筈です。」とのことですが、4~5時間程度の鳴らしでのレビューとなります。

 

■評価環境
DAP     : SONY NW-WM1Am2 (音調:ソースダイレクト)
イヤホン   : final A5000
イヤピ     : 付属イヤピ(Type E SSサイズ)

 

■音質レビュー(エージング:4~5時間)

高音  ★★★★☆

     ・軽やかでキレが良くさっぱりした高音

     ・キラキラした輝きは感じない
     ・トライアングル的な音がたまに刺さり気味(エージングで落ち着きそう)

 

中音  ★★★★☆
     ・クリアな印象

     ・中高音は透明感のあるスッとした直線的な響き

     ・厚みはある程度感じるが深味はない(もう少し重みが欲しい)

     ・力強さはなく軽やか 

     ・中低音で一部沈み込みを感じる(低音にマスクされがちな要因か?)

 

低音  ★★★☆☆
     ・解像度高く質の良い音

     ・かなり量感を感じる鳴り方(中音域を邪魔する場合アリだが、エージングで改善されそうな印象)

     ・アタック感もかなりあり

     ・高音寄りの低音が強すぎな印象(中音をマスクしがちに聴こえた)

     ・ボーカルに集中しようとしても低音が主張してくる

 

解像度 ★★★★★
     ・・高いように感じる(不満は無し)

 

分解能 ★★★★★
     ・高いように感じる

 

音場  ★★★☆☆

     ・広くもなく、狭くもなく。
     ・ボーカルはちょっと引いた距離感を感じるが、音像は両耳の間全体って感じ。

     ・クラシックオーケストラを聴いても、ホール感は感じない鳴り方。

装着感 ★★★★★
     ・とにかく軽いためイヤーピースさえ合っていればズレることは無し。

 

 

  総評

高音・中音・低音をそれぞれ個別に見ると文句なく良い音であると言える一方、全体バランスでいうとドンシャリ傾向であり、低音の主張が強いため楽曲によってはバランスを崩していると感じる可能性があります。

 

上の写真にもある Pet Shop Boys の楽曲はかなり合うので、エレクトロポップ系として平沢進も少し聴いてみましたが、『Nurse Cafe』ではビヨビヨ鳴っている音が強く、ボーカルへの被りが強く感じました。 

 

チェロ独奏を聴くと、音自体は綺麗ですがチェロ特有の音の深みは満足のいくものではない印象です。

ただし、ちゃんと弓の動きや体重の乗せ方がイメージできるくらいには表現されていると感じました。

 

また、音自体がラジオのようなノイズ感というか距離感を感じる気がします。耳慣れすれば気になりませんが、聴き始めは薄っぺらく感じるのではないかと思います。

※これはA3000、A4000の時も感じた課題。

 

個人的には、イコライザーで低音を結構下げて使用することになりそうな印象です。

 

 購入アドバイス

この価格帯だと、moondrop Blessing2、TAGOSTUDIO T3-02も候補に入ってきます。

Blessing2は、個人的には低音と中音のバランスは良く音圧も強くパワフルに感じてるが、A5000に比べると音がちょっと籠って聴こえる。この差がトランスペアレントな音ってことですかね。どちらも気持ちよく聴ける気がしますが、A5000のほうがクリアに聴こえて購入選択する可能性が高いです。

 

T3-02と比較すると、T3-02のほうが音に芯を持ち、かつクリア感も同等に感じ、かまぼこ型のバランスで聴きやすい印象です。 ただし、高音域のみA5000と比べると潰れているように感じることがあるため、高音を求める方はA5000ですね。

※”芯”と書きましたが、音の軽さの差を感じる点かと。筐体の材質の差なのかなと。

あと、装着感は断然A5000ですね。T3-02も装着感悪くないかと思ってましたが、久しぶりに付けると重いし、ちょっとバランス的には不安定に感じました。

音質的な判断では、音に重みがあるT3-02を購入選択する可能性が高いです。

 

それぞれ十分楽しめる製品になっているため悩ましいですね。全部視聴できると良いのですが。

 

A5000ベースで金属筐体のものが出れば、期待値に一番近い音質のイヤホンになる気がします。安く実現できませんかね? finalさん。

 

 

 

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