・告知から職場復帰までの体験記は前回で終えたので、これから暫くは「今時点で思うところ」を記録していく。
・ところで、「思うところ」を不特定多数に披露するというのは実は結構、勇気のいることだと今さらながら気付いた。意図せず誰かを傷つけたり或いは自身が予期せぬ非難を受ける可能性があるからだ。
・一方、ひょっとしたら「こういう考え方もあるんだ」と、どなたかの参考になるかもしれないし、なによりブログに書き残すことで自分の中で「もやっ」としていることをすっきりさせられるのではと期待している。
・続けていけるかどうかはあまり自信がないというのが本音だけれど、取りあえずは書き連ねていきたいと思う。最悪、ブログは閉じるか限定公開とすればいいだけだ、笑。
・自分は30代で本気で死を意識するという一般的には恐らく稀な経験をした。癌は必ずしも不治の病ではない時代だけれど、それでも告知を受けた方は、皆一度は死と向き合ったのではないかと思う。
・癌と診断されて一番にしたことはお金の計算だった。預貯金はもとより、会社の年金・保険制度や加入している保険の約款を熟読して、妻子にいくら残せるのかを確認した。結果として、仮に1年以内に死んだとしても十分な金銭は残せそうだとわかって、心底安心した覚えがある。
・次に死を意識して考えたのは、逆に「生きていたいこと」の理由だった。これは結構早くに頭の整理ができた。目新しさはないけれど、優先順位をつけるとこんな感じだ。
① 子どもの成長を見届ける
② 母親の死を見送る
③ 嫁に感謝の気持ちを伝える
・いまみても実にまともな内容。これなら自信をもって公開できる、笑。死を意識した時に、「若い娘と遊びたい」などといった邪(よこしま)な欲望が湧いてこなかったことは、今でも実はちょっとだけ誇りに思っている、笑。
・その他には、旅行に行きたい!、美味しいものをもっと食べたい!なんていう普通のことの優先順位が高かった。思った以上に、自分は想像力が乏しいのかもしれない、苦笑。
・逆に仕事のことは全く出てこず、なんならすぐにでも辞めて構わないとさえ思っている自分がいた。そう気付いた時に、これまで一日の半分以上、ときには2/3以上の時間を捧げてきた今の仕事に対する考え方は、がらりと変わってしまった。
・術後の痛みのピークを乗り越え、病院で暇をもてあまし始めたころに考えていたのは、残りの人生をいかに過ごすかであった。
・まだ病理検査の結果は出ていなかったけれど、なんとかステージⅠからのスタートは切れるはず。とりあえずは元の職場に戻り、癌発覚前の生活に戻れそう。ただ、少ないながらも転移再発のリスクが消えることはないし、この年齢で癌になったのだからそもそも「癌になりやすい体質(環境)」ということなのかもしれないという不安が付きまとう(そのような臨床データは未だ見つけていません)。
・いずれにせよ、癌発覚前の「70-80歳くらいまで、なんとなく順調に生きる」という漠然として、それでいて都合の良すぎる(!?)人生設計に現実味はもはやない。ということで、ささやかだけれど充実した人生を過ごすための新たなプランを考えてみることにした。前置きが長くなったが、これがPlan B(B案)ということである。