結論→序論→本題→結論
の順で記載する。
◯結論
好きな作品は、無能な部下が出ない作品
嫌いな作品は、無能な部下が出る作品
である。
◯序論
自分には、作品の有名度合いに関わらず好き嫌いの基準があると気づいたので、それを備忘として残す。
◯本題
自分は、主人公やそのチーム全員に善人しかいない作品が苦手な場合が多い。
その理由としては、物語中盤に訪れる困難の形が、以下2つとなることが多いからだ。
①無能な身内の失態
②意地の悪い悪役による被害
①②どちらも、見ている自分は「なぜ現実の嫌なシーンをわざわざ創作の話に入れるのか」という気持ちになる。時間やお金をかけて、より良い体験を得たいから作品を観ている身としては、損をした気分となる。
非常にうろ覚えだが、①の典型例がサマーウォーズという映画だ。
主人公は、悪のハッカーに対して親族の経験・資産・能力を合わせて立ち向かう。という流れであったが、主人公が数学の天才というチート能力者で、かつ環境としても最新鋭スペックのサーバを用意してあるため、能力・環境ともに優れる主人公がハッカーを圧倒し、もうすぐ勝てそうな所まで追い込む。しかし、そこで無能な身内が登場する。サーバー冷却に利用していた氷塊を無断で移動させ、その結果初戦は敗北してしまう。
初めて観た時でさえも、なぜ娯楽作品を観ているのにイライラしなければならないのか、と感じた。
また、最近なろう系というジャンルが登場したが、これも主役は全員善人、かつ主人公は天才(または強力な能力者や、高度な知識を予め持っている)という作品が多い。
そのため、優れた環境をすぐ作成することができ、途中サマーウォーズと同じような流れを踏むことが多い。
逆に、好きな作品としてはけものフレンズが挙げられる。
主人公の特徴としては、賢いが無知、努力家だが戦闘能力皆無という劣った状況からスタートする。
また、その友人も
①戦闘力は高いが、機転が利かない。おっちょこちょい
②情報はあるが、古かったりする。おっちょこちょい
といった状況である。既に面白い。
環境としては、豊かな自然はあるが、危険な生物が彷徨っている(僅かではあるか)。
その結果、筋書きとして
①主人公の成長
②困難との直面
が描けるのだ。既にアツい。
他にも、本作は他に優れた箇所がある。
それは「大目標が常に提示されている」事である。これにより、作品の内容がとてもわかりやすくなる。
◯大目標の移り変わり
1.生きるために自分が何者か知る
2.何者か知るために図書館へ向かう
3.図書館へ向かうために移動手段を探す
4.バスを直すために修理と部品運搬する
5.生きるためにパークの危機に対処する
と、目的が常に示されている。
このように、主人公を強くしたり環境を良くすると、話のきっかけを作る必要が出てきてしまい、無能な部下が登場する場面が増えてしまう。
そういう意味でも、けものフレンズは無能な部下が登場しない作品であり、サマーウォーズはその逆となる。
◯結論
好きな作品は、無能な部下が出ない作品
嫌いな作品は、無能な部下が出る作品
である。