昨年の震災から1年が近づいてきました。
新聞各紙、報道番組、それぞれに色んな情報を伝えている。
そんな中、ディスカバリーチャンネルで「特集 3.11からの出発」というドキュメンタリーを放映している。
昨年の震災から今日に至るまで、多方面から「再生」「復活」を特集している。
その番組の中に「海に沈んだ写真の記憶」という番組があった。
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まず、詳細はこちら。
ディスカバリーチャンネル
「特集 3.11からの出発」
この紹介ページを読んだだけで、正直「うる」っと来る。
番組は、津波に流され瓦礫の中から見つかった何十万枚の写真を救おうとするボランティアの目線から作られ、汚れて、腐食して行く写真を、一枚ずつ洗い、所有者に返して行くいう内容。
この中で非常に印象的だったのが「写真は記録ではなく、記憶であり、心の拠り所になる。」という言葉だった。
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番組内で、ボランティアの方々が、泥まみれになった何十年も前の結婚式写真を、一枚ずつ汚れを落とし乾かしていく。
子どもの写真、集合写真など、顔が分からなくならないように、丁寧に丁寧に泥を拭き取る。
青空をバックに写っている子どもを、ボランティアみんなで「青空君」と名付け、その写真が見つかる度に喜ぶ。
そしてその「青空君」本人が写真を受け取りに来た時、ボランティアみんなが家族のように出迎える。
何十万枚もある写真から、自分の写真を見つけるのは困難を極めるが、何日も何日も通い詰め、ひたすら写真を探す老夫婦。
ネット業者に頼み、写真をデータとしてネットにアップし探しやすいようにする。
顔認証ソフトを使い、自分の顔を認証にかけ、似たような顔をピックアップしたり。
写っている方がすでにお亡くなりになっている場合もある。
でも、写真を見つけ受け取った方が言った。
「昔の写真があるから、未来に希望がもてるんです。」
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写真にこんな「力」があるとは思わなかった。
写真は「記録」という意味もあるが、時間が経つにつれ「記憶」になっていく。
そしてその「記憶」が、辛い時や悲しい時に、どんなに励みになり、力になるんだろうと。
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当社は2年程前から「写真プリント」の方法を変えた。
それまではフィルムプリントと同じ光沢のある写真だったが、薬剤を使わず「顔料インク」で「印刷」と同じような、ちょっと光沢が少なく、色合いもフィルムとは微妙に違うもの。
これを選択した当初、上がってきたプリントを見た際、自分自身でも「何か違和感があるな」と感じた。
ただ、写真を長期保存する場合、一般的にはアルバムやフォルダに入れて保管するので、前ほど光沢が無くても大丈夫だろうと。
この方法に変えた理由はただ一つ。
「保存力が格段に優れている」から。
番組内で放送されていたが、今までの写真の場合、長く水に浸けていると「プリント面がジェル状になり解けて」しまう。
また用紙に「厚み」があると、水分を吸って乾かした時に「ひずみ」が出やすくなってしまう。
弊社の被写体は「子ども対象」が多いため、子どもが触ってしまった場合、今までのプリントだとベタッと指紋が残ってしまう。
弊社のプリントの場合、汚れたら中性洗剤を使って洗っても、写真自体に何ら問題は発生しない。印刷面を普通に触っても指紋は目立たない。
紫外線に対しても、前のプリントよりも強くなっている。
つまり年月が経っても「日焼け・色落ちが少ない」という事。
確かに、写真が「ぴかぴか」していて厚みがあると「綺麗だなぁ、有難いなぁ」と思われがちな事も十分把握している。
ただ、それだけで本当にいいのだろうか?
「記録」ならそれでいいのかもしれない。
でも「記憶」として残すならどうだろう?
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プリント方法を変えてから、確かに苦情、苦言が多くなった。
売り上げが落ちるのではと心配なさって下さる方もいらっしゃった。
その都度「こういう理由で」と話しているが、中々理解される事は無い。
目先の利益を考えるのなら「触るのが怖い様なピカピカしたプリント」が売れるのは分かっている。
でも、その子が大きくなった時、あるいは昨年の震災のように「水に浸かって」しまった時。
受け取った時の「記録」でいいのか、長い年月を経て「記憶」になっていった方がいいのか。
自分は「記憶」にして欲しいと思い、今のプリント方法を選択した。
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取引先の、ある保護者が話してくれた。
「うちの子、肌が過敏で、予想も付かない物でアレルギー反応が出るんです。実は写真も直接触っただけで肌が赤くなっちゃう事があって。でもこの写真だと、触っても、それこそ舐めちゃっても大丈夫なんです。何か秘密があるんですか?」
この子が大きくなっても写真を嫌いにならないでいてくれたら、この先どんな苦情も我慢できます。
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