マルフジ 1/120  1960
 ダッソー・ミラージュⅢ
   こんな日の丸メーカーもあったんです・・

有名な量産型ⅢCではなく、試作量産型ⅢAのキット
マルフジのこだわりでしょうか・・

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このメーカー・キットをご存知の方はなかなかのコレクター。

1958年ヨーロッパで初めてマッハ2を達成
おフランス自慢のデルタ翼戦闘機

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1960年といえば、日の丸プラモデルは誕生して2~3年。
マルサン・三共・三和などの創世記メーカーがキットをどんどん
発売している時代でしたが、60年代前半にはミラージュを
どこもキット化してません。わずかにこのマルフジだけ。


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ミラージュというより、アブロ・バルカン?
あるいはミラージュⅣの先取りプラモ?



マルフジ ミラージュⅢA 初期版
スタンドモデルです。

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開封済みだったので、セロテープで仮組。

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外箱には変化はないですが、後期版はスタンドが省略され、
金型が改修されて脚がつきました。爆弾?も省略。


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後期版
YMCや三共ピーナツシリーズそっくりの体裁・・
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主車輪が2個?ミラージュⅣはマルフジ消滅後の1964年ですが・・

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ミラージュⅣ フランス核爆撃機 1964~85年
ミラージュⅢの翼面積と重量を2倍、エンジン2基にした核爆撃機

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マルフジ ミラージュの初期・後期版インスト比較

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駄菓子屋的プラモですが、小さくても手を入れて何とかしようと
努力した跡が感じられますな・・・


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             核爆弾?もついてるし、初期型の方がうれしいなあ・・
マルフジ 
1960~63年ごろに、飛行機キットをいくつか発売しましたが、
よくわからないメーカーです。縮尺統一やシリーズ化もやろうと
したようですが、1964年以前に消滅?

まあしかし、三共・三和・マルサンと同時代
れっきとした日の丸プラモメーカーです。


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マルフジ 1/80 シリーズ

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60年代初期らしいと言うか、古めかしい箱絵。デカールは
安直に共通。でも脚もあるし、鍾馗には特別にマークがついて
たり、結構頑張っていたようで。
マルサンの1/100と同時期。箱絵を橋本氏等に頼んでいたら
結構かっこいい箱になったのでは・・。


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                       機種選定がしぶい・・

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謎のNo.4 彗星

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マルフジ1/120シリーズ

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中身はYMCや三共と似てます。案外作者は一緒だった?


ダッソーミラージュ
フランス空軍史上最強の万能デルタ翼機
 

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フランスは第1次大戦までは航空機先進国。

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しかも戦勝国となり大いに油断
ドイツはベルサイユ条約で徹底的に押さえつけたし・・

第2次大戦では、ドイツ空軍にぼろくそにやられてしまいました。

そのトラウマから、第2次大戦後は必死で戦闘機を開発。
世界に負けない高速戦闘機を!
それには流行りのデルタ翼機だ~

というわけで・・


ミラージュ原型
ミラージュⅠ(ミステール・デルタ)
1955年

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ミラージュⅠは機体は小さくエンジン性能も低く、エリアルールも導入してないためマッハ2には届かず、結局デルタ翼の実験機。

(ミラージュⅡはジェットエンジン2基+ロケット2基でマッハ2を
目指しましたが、計画だおれ。)


ようやく1956年、ミラージュⅠを大型化したミラージュⅢ
マッハ1.8到達。


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さらに改良を続け、強力な国産エンジンとエリアルール胴体の
試作量産型ミラージュⅢA1958年ヨーロッパ初のマッハ2を達成


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このミラージュⅢAに火器管制レーダーを装備、各部を改修、
エンジンを強化したのがミラージュⅢC
(1960年に初飛行し、1961年から部隊配備)

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以後20世紀の最後までフランス空軍と世界のデルタ翼機の代表。


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タミヤ 1/100 ミラージュⅢC  

タミヤのミニジェットシリーズは70年代の代表的プラモ。
(シリーズ開始は1968)
その後80年代にも再販され、今でも気軽に作れるキットです。
多分、みなさんが最も親しんだⅢCのプラモかな・・


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ミラージュⅢシリーズは、1961年フランス空軍部隊配備開始以来、 数々のタイプが作られ、フランスを再び航空先進国として復活
させました。
フランスは死の商人とののしられながらも、世界10か国以上に
バカ売れで大量輸出。
輸出先で実戦(中東戦争など)にも派手に参加、さらに勝手に
改良改修もされ(イスラエルのクフィールなど)、20世紀が
終わるまでデルタ翼の代表的戦闘攻撃偵察核爆撃機、
万能ジェット機となったのであります。


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フランスはよっぽどデルタウイングが気に入ったようで、以後ラファールも
ミラージュ2000もデルタ翼
・・ついでに、なぜか欧州のジェット機はデルタ翼が多いですね。
                  (ミラージュ つづく)

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