加筆修正.2024.3.12
イマイ1967・バンダイ3版1980 
キット検証と問題点 
 
 
押し入れのモグラ・ジャンク
どうせなら全部再生しましょう。
 
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当時のプラモ少年が作ったのでしょう。
セメダインべたべたは定番です、

パーツ逆さま取付け、デカール裏返しのモグラとか・・・。

 
うまく動かなかったのでしょうか、カバーもスイッチも接着しまくりなものもあります。
たりないパーツもありますが、バンダイ3・4版から補完できるし、4台ともギアがあります。
 
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イマイ1967のドリル2重回転は、1970年バンダイ初版・1971~74年バンダイ2版にそのまま受け継がれたので、
イマイとまったく同じドリル2重回転。
 
1980年バンダイ3版では
2重回転は廃止され、先端ペラをドリルに接着して1段回転になってしまいました。
 
ギアBoxから歯車を1個取り除き、そのスペースはハトメで代用。ドリルシャフトを3㎜から2㎜に変更して短縮、先端にナットを装着して回転の支点とし、ギアBoxのシャフト穴を3㎜から2㎜に変更と、結構手間のかかる改修をしています。
 
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かえって面倒なこの改修ではコストカットにはならないような・・?
改修の目的は何だったのでしょうか。
イマイの2重回転をはじめとするギミックは安定しており、
特に改修する必要はなかったと思います。
この改修によりドリルの回転は速くなりました。
当然走行速度もあがるはず・・。
3版の改修はスピードUPをねらった?
4版はイマイ~3版の欠点を改良したものです。
 
バンダイ3版4版の性能検証も兼ねてついでにこれらも作ってみましょう。
 
バンダイ3版1980
 
ドリル2重回転を一段回転に改修したキットですが、
バンダイ初版はかなりレアで、2版も入手しにくく、バンダイ3版はドリル1段回転以外は1967年イマイ初版をほとんど引き継いでおり、入手しやすく安価で気楽に作れます。
 
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オレンジ色のモグラパーツ・シルバーのドリルパーツは
イマイとまったく同一。
台車タンクは色が若干違いますが、金型は同じです。
接点金具・バネまでまったく同一なんで、イマイ初版再生に大いに役立ちます。
 
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接点金具が錆びてくずれたり、無くなっていてもバンダイ3・4版は材質・形がまったく同じなので流用できます。
 
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バンダイ4版1992は改良版
 
 
しかし、セメダインの跡を消すのはやっかいです。
 
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バンダイ3版1980の改良点

モグラ本体を動かす歯車の直径を拡大。

イマイ1967の初期型ギアは直径が小さく、時折かみ合わせがすべるようで、台車の走行にも影響が出ています。これはすぐに改良されたようで、イマイジャンクのほとんどは歯車が拡大された後期型です。
 
 
バンダイ3版ではこの歯車がさらに大きくなってます。
 
これにより歯車のすべりがなくなり台車にも動力がしっかり伝わり、ぎこちない動きが抑えられました。
しかしゴムタイヤがバンダイではプラ製に変わっており、
モグラ本体の走行性能は若干落ちたようです。
やはりゴムキャタやゴムタイヤの方が地面をしっかりとらえるので、走りはプラ製より良いと感じます。
 
イマイ~バンダイ3版の問題点と対策
1.スイッチ
モグラ本体後部のノズルが逆転スイッチ(前後進)ですが、接点が錆びたり、配線が切れた時の修復がやっかい。
 
1号車(イマイ1967)修復工事
 
 
後部パネルを接着してしまうので、スイッチ修復はネジを外して、逆転板を取り出して接点を磨く。しかしスプリングが入っているので、磨くのも再組立ても面倒。結局パネルを切断して再接着するか、もしくはバンダイ3版を購入して新しいボディにかえるしかない。
1号車(イマイ1967)は電池受けパーツがプラの疲労で折れてしまったので、結局バンダイ3版のボディ下部と交換工事。
バンダイ4版1992はこのスイッチ部分を改良してある。
 
2.側面キャタピラがうまく動かない。
側面キャタはモグラ本体の側面で前後に動くだけだが、台車を動かすギアBoxの縦のシャフトが若干上下するため、ギアBoxの縦シャフトにとりつけるカムが上方にはずれて側方キャタとうまく噛み合わなくなる。ここをスムーズに動くように工作しないと、側面キャタだけでなく全体のギミックが不安定化する。
 
 
ギアBoxの4本のツメにカムがひっかかる場合がある。
そうすると側面キャタがぎこちない動きになり。時として
台車走行やドリル回転にも影響する時がある。
このモデルはちょっとした接触や歯車のすべり等でうまく
動かなくなりやすい。
そこでカムの下にワッシャーを1枚入れてツメに当たらない
ようにする。さらに縦シャフトの上下動でカムが外れることがある。
 
 
それを防止するためにストッパーを作ってカムを抑える。
また側面キャタの前方が車体に当たる設計不良があるので、
2ミリほど削って側面キャタを短くする。
これは4版でも未修正
そもそも側面キャタパーツがカムに当たる部分の高さが不足している。
 
バンダイ1992はこの点を(キャタの長さは未修正)改善してある。
 
 
3.コネクター
小さな部品だが重要なパーツ。
台車とモグラ本体をきっちり接続しないと全体の動きがおかしくなる。
 
モグラ本体ギアBoxと台車クローラーをつなぐコネクターがちょっと短い
 
1.2mmはちょっと短い。台車ギアを動かす四角棒とモグラの
ギアBoxの縦の四角棒とをきっちり連結できないと全体的に不安定な動きとなる重要なパーツ。
対策としてコネクターを延長する。
ぷらもったはギアカバーがついたバンダイ4版1992にも対応できるように、
コネクターより若干直径の小さな延長パイプを追加した。
バンダイ1992はこのコネクターが延長され改善。
 
4.モグラのドリル中心軸
そのまま回転軸抑えを接着して組み立てると、回転軸が水平より下に垂れる。
 
回転軸が9cm以上もあるので仕方がないが、完全に水平に
するために回転軸を抑えるカバーで回転軸がたれない様に
工作する。
 
 
つづく