カートランシーバーとエレキーと | アマチュア無線の裏側で

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1970から1980年代の忘れがたい記憶から

タイトルから、車上からCWで通信する話と思われたことでしょうが、違います。

 

1970年頃、VHFのFMカートランシーバーとしてはトリオのTR-5100(6m)とTR-7100(2m)が代表的なものでした。周波数の移動はロータリースイッチで固定のチャネルを切り替えるのみで、そのチャネル一つの追加にも送受信それぞれの水晶発振子を購入しなければならない、と極めて不自由かつ不経済な形態でした。表示は周波数ではなくチャネル番号のみ、しかもそのチャネルブランは統一されておらずメーカー独自という不便もあったのです。

そんな当時から「カートランシーバー」はトリオの登録商標、という話は聞こえていました(未確認ですが)。確かに他社はモービルトランシーバーとか呼んでいたように思います。

 

「エレキー」もカツミ電機の商標です。それを知っている出版やメーカーは一般名詞として「エレクトロニック・キー」とか「自動電鍵」と書きましたが、ついつい「エレキー」と呼びたくなるのは自明です。では英語ならば? 大昔のハリクラフターズや新しいMFJの単体製品も、また最初にトランシーバーに内蔵したシグナル・ワンのCX-7でも、全て単に "keyer" とだけ表記しています。もちろん説明的にelectronicが付いても構わないのですが「keyingの行為者」、という観点では人間だろうが機械だろうが同じことで、keyerだけでも充分なのです。

 

カツミ電機はエレキーが主力商品で、他に思いつく製品はマイクコンプレッサーくらいです。小さな会社だったのでSHF/UHFのマキ電機と同様、創業社長の逝去で事業を畳みました。エレキーの商標も維持するには費用を払い続けなければなりませんが、誰かが引き継いだか、それとも失効したのでしょうか? 

現役の電鍵メーカーであるGHD社の広告には「エレキー」とか「バグキー」(これもVIBROPLEX社の商標)という言葉が使われているのを見て、上記のような話を思い出した次第です。