僕のヒーローアカデミア | エイリアンの書店侵略

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5月4日からTVアニメ第7期の放送がスタートする『僕のヒーローアカデミア』(堀越耕平、集英社)。TVアニメもついに"最終決戦"に突入するが、原作(コミック)ではいよいよ最終盤を迎えている。


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「ヒロアカ」はジャンプでいうところの王道バ トルマンガを地でいく人気作品ですが、この作 品にはいわゆるバトルマンガとは違うところが あって、バトルそれ自体やそのバトルに勝つこ と以上に、「救ける(たすける)」ことに重きが置かれている。ただ勝つ、敵を打ち負かすのではなく、救けて勝つ。勝って救ける。それが作品の魅力となっている。


救けて勝つ/勝って救ける

能力バトルや強大な敵との戦いはなんといっても見もの。一方で、友達が抱える心の葛藤や家族とのわだかまりに全力でぶつかる体育祭も、凄惨な生い立ちから笑い方を知らない少女を笑顔にしようと奮闘する文化祭も、クラスメートとみんなの笑顔のために屋上で叫ぶ少女の主張も、本作ではハイライトだ。

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物語は佳境に突入している。アニメ冒頭のナレーションでも語られるが、これは僕(主人公:デク)が最高のヒーローになるための物語。そして最高のヒーローとはおそらく、闇に墜ち憎しみに包まれてしまった最凶の敵でさえも救け出すヒーローなのだろう。
最終章から目が離せない。

爆豪の物語でもある:★★★★★