こんにちは。

ご訪問くださり、ありがとうございます。


今日は、優しい十一面観音様がおられて四季おりおりの美しい花も見られる


長谷寺


と、その特別拝観などについてご紹介します。


長谷寺について

(御由緒)

長谷寺は、西国三十三所を開いた

徳道上人

が、奈良時代に聖武天皇の勅願で開かれたお寺です。

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長谷寺公式サイト 


あとでご説明する特別拝観を申し込むと、大講堂にある長谷寺縁起絵巻(写本)を見られるのですが、公式サイトのお話と縁起絵巻に書かれていたお話を合わせますと、観音様が造立された経緯は以下のようなものだそうです。


昔、大洪水があった時、滋賀県の琵琶湖のほとり、高島のあたりに大きな霊木が漂着した。霊木は夜毎に怪しく光り、周りの住民を怖れさせた。

村人の一人がその木の端を切り取ったところ、火事になり、村人が多数流行病で死んだ。これは木の祟りだと言って誰も近寄らない。


そのとき、たまたま村に来た大和国葛木下郡の男がこれを聞き、この木を持ち帰って十一面観音を作ろうと思い、試しに縄をつけて曳いてみると軽々と曳けたので、当麻(たいま)まで引いてきたが、仏像を作るまでに至らず、男は死に、木はそのままで80年余りが過ぎた。


その後、村では流行病が発生したので、この霊木のせいだとして、役人が曳いてきた男の子供に捨てさせることとし、子供は村人と共に川岸に霊木を捨てた。


それから20年がたち、この話を聞いた徳道上人が、その霊木で仏像を作ろうと長谷まで曳いて行ったが、徳道上人一人では作ることができず、7、8年、霊木に向かって祈祷していた。

これが元正天皇と大臣の藤原房前の耳に入り、観音像建設に必要な資金(当時は物々交換なので大量の白い布)が寄付された。

観音像は、3人の仏師が彫ったが、その仏師は実は手が六本ある仏様の眷属だったので、3人は3日間で8.6mの巨大な観音像を彫り上げた。


徳道上人は、完成した観音像をどこへ祀るか悩んでいたが、夜、夢に神様が現れ、北側の山の中腹に安置せよという。

目が覚めると、北の山の中腹が土砂崩れして大きな平らな岩盤が現れており、そこには観音様の足の形をした凹みがふたつあった。計ると、完成した観音像の足にぴったりであった。

そこで徳道上人はこの大岩盤の上に観音像を立てて安置し、天皇の深い帰依を受けて、観音像を覆う大きな寺も建設することができた。

これが長谷寺の由来である。


↑の長谷寺縁起は、菅原道真公が元の文章を書かれたものを後に絵巻にしたのだそうで、絵巻の最初には菅原道真公の絵も描かれています。


長谷寺の観音様のごりやくについては、中国の馬頭夫人という人の顔が醜かったが、長谷寺の観音様に中国から遠隔で7日間お祈りしたら、たちまち美しくしていただけた、など、当時から海外にまで知られていたとされています。

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馬頭夫人の伝説 


このため、平安時代から、長谷寺にお参りして泊まり込んで願掛けする人が跡をたたなかったそうで、特に女性の信者が多かったそうです。

源氏物語に出てくる玉鬘というお姫様も、長谷寺の観音様にお参りして泊まり込んで願掛けしたおかげで、貧乏な流浪生活から源氏の君の養女にまでランクアップできた、というお話になっています。


(アクセス)

桜井から東に行ったところで、大神神社や安倍文殊院から、車ならわりと近いです。


近鉄の長谷寺駅から徒歩26分、または車になります。


近鉄長谷寺駅から長谷寺までの道は、自然の中の散歩道→昔ながらの宿場町のような町並みを歩くルートで、歩いていてとても気持ちいいです。
お寺に近くなると、草餅を鉄板で焼いて食べさせてくれるお店がたくさんあります。

車の場合、長谷寺の境内右側に参拝者用駐車場がありますが、牡丹やあじさいの季節にはすぐ満車になるので、花の時期に車で行かれるときは
とにかく朝早く行く!
ようにされますと、境内駐車場に停められるかと思います。
牡丹のピーク時は朝10時ですともう満車で、参道にある民間駐車場(数は少ないです)を探すしかなくなります。

(境内の花)
長谷寺は「花の寺」としても有名で、その中でも、桜、牡丹、あじさい、紅葉などが特に美しいです。



長谷寺の境内には馬頭夫人にちなんだ牡丹がたくさん植えられており、毎年4月中旬から5月初め頃に満開になります。
ことしは気温が高いせいで開花が早く、4/20で↑の満開でした。
露地の牡丹が終わったあとは、鉢植えの牡丹を登廊のところに置いてくださるそうですので、GWでもまだ楽しめるかな?と思います。

 


5月末からはあじさい祭りが開かれ、3000株の美しい紫陽花が見られます。

(境内のご案内)



①の総受付から入山して、長い登廊を上がります。

ずっと階段ですが、女性向きに一段が薄い(低い)階段にしてあるので、わりと楽に登れます。牡丹はこの登廊の両脇にびっしりと植えられています。


⑤の本堂が御本尊の観音様のおられるところです。


何度も火災があったそうで、今の御本尊は室町時代に再建された、高さ10m以上ある巨大な観音様です。

すぐ前の通路からも拝めますし、本堂前に広がる舞台(清水の舞台のような懸造りです)からも、お顔を拝めるようになっています。

とても優しい観音様で、拝んでいるとどんどん癒やされます。



観音様の前の通路のところに、セルフのおみくじがあります。
お参りのあとでひくと、きっと悩みごとの解決策を教えていただけると思います。


本堂を出たところにある⑥の大黒堂には、めちゃくちゃ福々しい大黒様がおられまして、しかもお堂の前の両側に、撫でて願いを叶えられるという石造りの打ち出の小槌と福袋がありますので、こちらにもぜひお参りくださいね。


神仏のお姿が見えて、お話もできるという霊能者の桜井識子さんの本には、長谷寺の観音様がとてもお優しくて、参拝者を暖かく見守っておられるということが詳しく書いてあります。

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桜井識子さんのブログ 


長谷寺についての章がある、桜井識子さんの御本はこちらです。

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特別拝観について


長谷寺公式サイト/春期特別拝観 

3月1日から7月7日まで

春の特別拝観開催中です。

(毎年、春と秋にあるようです。)


本堂の特別拝観は、観音様の足元に入れていただけて、観音様のお御足を直接さわりながら願掛けさせていただけるというものです。(1000円)


最初の総門のところでチケットを買えます。後にご説明する大講堂の特別拝観(500円)とセットで買うと、入山料500円と合わせて2000円の料金が、セット割引で1700円になります。


本堂右側に特別拝観用入口があり、そちらでチケットを見せると、五色の撚り糸で作った結縁紐というブレスレットをいただけます(持ち帰りOK)。
それを手首にはめて、受付にある塗香(御香のパウダー)を手にすりこんでお清めします。

奥に進むと、↑の状況で観音様の足をさすってお参りできます。
普通に参拝するところは観音様のお腹のあたりの高さに通路が作られているので、その下の地下一階のようなところでお参りすることになります。
観音様の周りには、観音経に出てくる、観音様が我々を導くために変身する33種類の姿の絵が壁に描かれています。観音様の足元で周りをぐるっと回ってお参りできます。

なお、他に人がおられるときは、あまり長々とさすっていると後ろの方のご迷惑になりますので、最初に本堂の通路から観音様を拝んで、お願い事などをご説明してお参りしてから、特別拝観受付に行っておみ足をさすりにいくと、焦らずお参りできていい感じかな?と思います。

(大講堂の特別拝観)

さきほどの境内図で⑬本坊と書かれたところが大講堂です。

特別拝観(500円、またはセット券)を申し込むと、中に入れます。

本坊の前にもたくさん牡丹が植えられています。



本坊では、巨大な観音様の掛け軸(大きすぎて吊るせないので、半分以上を座敷の床に寝かせる形で祀られています)が拝めるほか、最初にご説明した長谷寺縁起絵巻が展示されています。

この絵巻物がとにかく面白くて、カラーの写しですが、随所にフキダシでマンガ風に登場人物の現代風なセリフ(「とりあえず寝とこ」など)が付け加えられており、お土産で複製品があったら買って帰りたい、といつも思います。
本坊の特別拝観をするかどうか、迷うかもしれませんが、私はこの絵巻物を見るためなら500円払ってもいいなあ、と思っています。

皆様のお願い事が観音様のお助けで叶いますように。
いつもコメントやイイネをありがとうございます。

(早速加筆)
長谷寺では、観音経の写経セットを通販してくださいます。
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申し込むと写経セットをお送りくださり、その中に料金の振込用紙が入っているという後払いシステムです。

写経用紙が、お手本と、それに重ねる薄紙2枚(2回分)、さらに、写経用紙に直接薄くお手本を印刷したもの1部の合計3回分入っておりまして、これで後払いの郵便振込で1000円です。

(写経セットの用紙代のみで、納経料は別途になります。)


お手本があるので、普通の薄紙を買ってきて重ねて書けば、何巻でも写経できます。


写経セットには、郵送で奉納するとき用の納経料の振込用紙もついておりまして、1巻の納経あたり、別途納経料として1000円が必要とのことです。


観音経偈の写経はお寺ではあまりないので、大変有難いと思います。


観音様のお好きな方にお勧めです。

(加筆は以上です)