土地なら土地と、建物なら建物と交換をしたときは
その譲渡はなかったものとする特例を
固定資産の交換の特例といいます。
今日はちょっとマニアックな話なので
それをご理解いただいたうえで、お付き合いください。
道を挟んで、同じような土地を持っている人がいて
それを取り替えっこすると、
お互いにとてもいいのになぁ、と思っていても
これをお金で売買しようとすると、
それぞれが先祖伝来の土地なので
売れば必ず利益が出てしまうというとき・・・
それをお金を絡ませずに、土地どうしを交換したとすると
その譲渡はなかったものとする・・・つまり
税金をかけないですよ、という特例です。
数字を入れてみます。
先祖の取得価額 100円
いま、時価2000万で交換
譲渡益 19,999,900円→なかったものとみなす(税金かからず)
交換で取得した土地の価額 100円のままですよ!
ざっというとこんな感じです。
ただ、特例ですから、様々な要件をクリアしなければなりません。
要件は国税庁のHPを参照して下さいね。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190814/13/piyochannooya/5d/00/j/o2496166414535360643.jpg?caw=800)
では、この土地がバブルの時に買ったものだったら
どうなるのでしょうか?
バブルの時には高かった土地もすっかり値下がりして
交換する土地との今の時価の差はないものの
交換する値打ちは買った時の値打ちよりずっと低くなってしまいます。
つまり、この交換では
買った時の値段を考えると損が出てしまうのです。
お金の動きなしに土地と土地を交換したとしても
こういう損が出る場合は、
交換でなく、単なる譲渡損になります。
数字を入れるとこうなります。
バブルの時 1億で購入
いま、時価2000万で交換
譲渡損 8000万
交換で取得した土地の価額 2000万
経済的な実質は、1億の土地を2000万で損切りで売って
そのお金ですぐ2000万の土地を買ったのと同じです。
ここで注意です。
交換すると損が出るにもかかわらず交換特例を使って申告すると
譲渡損が出ない?!みたいな申告になってしまいます。
しかも、交換で取得した資産の値段は
1億?それとも200万? と訳が分からなくなります。
ですから、
交換で損失が出るときは交換特例を使えず
単なる譲渡損として申告します。
ふう~
わかりやすく書くと思いましたがなかなか難しいです。
国税庁のHPによい回答がありますので
こちらも参照して下さい。