『時のかさなり』ナンシー・ヒューストン著

本文より抜粋「わたしは命がけで読む。読書はわたしのたったひとつの才能だ。」

と、セイディは語る。うん、本好きなら共感できるよね。

セイディも語っているのだが、本は読み慣れると読むスピードが上がる。そして、読めば読むほど読みたい本は増えていく。

セイディは、不器用で、空気が読めなくて、人と同じことができないコなんだ。そういえば、わたしもそういうコだったな。で、本がいちばん好き。セイディとわたしは似てる(と思わせる著者の策略にはまっちゃうんだよね。)

本文より抜粋「君は頭の中じゃいろんなことを知ってるけど、実際に経験したことは何もないんだな。」

と、ヤネクがエラに言う。なんだかわたし、自分が言われてるような気がしたよ。

四世代に渡る家族のストーリィが、四章構成から成り立っており、語り手はどのコも六歳なんだ。へーぇ、そういう手法もあったのかと思う。すごく新鮮だよね。

第一章で不明だった事柄が、章が進むにつれ、解明されていく。

『天国はまだ遠く』瀬尾まいこ著
丹後ってどのへん?(わたし生まれも育ちも関東なんで)
京都府なんですね。で、日本海!ぉお。
深い山と海の幸かぁ。いいとこなんでしょうね、きっと。
人間が再生する場所なんですね。
人はどんなにすさんでいても、自ら再生する力を持っているんですね。


『モリのアサガオ』1~6 郷田マモラ著
わたし読むの早いほうなんだけど、それでも6巻いっき読みで4時間半かかったよ(マンガ喫茶にて。)
読んでは泣き、(マンガのなかの登場人物もよく泣く)当然わたしも一緒に泣く。で、時間がもったいないのでナミダをふきつつ読む。読む。読む。
なぜ「モリのアサガオ」という題名なのか。読むとわかるから、ぜひ読んでください。
テーマは死刑は是か非か。のようでいて、でもそれだけじゃない。友情の物語なんだよね。愛にも似た男の友情。武士道的。
死に対する考え方が、とても真摯だよね。
彼は死刑になってしまった。もしかしたら死刑にならなかったかもしれないのに。でも彼は人を殺した。
著者は答えを出してないんだよね。読んだ人が考えてください、ということだと思う。

『天璋院篤姫と和宮』鈴木由紀子著
この本ノンフィクションだから、確認された事実を書いてるわけだよね。
この本に書いてあるほとんどは、
20年前に出版された、宮尾登美子さんの小説「天璋院篤姫」で読んだ気がするよ。
宮尾登美子さん、よく調べて書いたんだなぁ。
そりゃー読んでたのしいのは、もちろん小説だよね。
ただ、クララさんの日記のことは、小説には取り上げられてなかったし、テレビドラマ「篤姫」と、歴史的事実のちがいを楽しむにはオススメの本です。

『きみの友だち』重松清著

ぁあ小説っていいなぁ。小説だいすき。

重松清サンって、むかし雑誌のライターとかもやってたよね。

賞も取ったし、いまじゃ誰もが名前を知ってる小説家。いいおはなし書いてくれる。

「きよしこ」もよかったけど、「きみの友だち」もよかったぁ。

どこがどういうふうによかったかなんて、とても書けないよぉ。

こころのなかでぐるぐるしてる読後感を、文章というカタチにできないんだよぉ。

かぜひいちゃってさ、読んでるとごほごほせきがでる。で、鼻をかむ。

重松清の小説に泣かされ、鼻をかみ、またせきをし、鼻をかみ、、、というくり返しの一日でした。

『きよしこ』重松清著

文庫版解説のあさのあつこセンセイが「かっこいいかっこいい」と書いてらっしゃる。そのとおりです。主人公のきよし少年はマジかっこいい!

子どもというのはザンコクな生きもので、みんなとちがう個性を持つ者を目ざとく見つけて、からかいの対象にして笑うんだ。

笑った側やイジメた側は(遊び半分だから)すぐ忘れちゃうケド、やられた側はいつまでも覚えてる。

やったほうは忘れても、やられたほうは忘れない。

わたしなぞ、小学生にときにイジワルされた男のコの名前だっておぼえてるゾ。

100円貸したら、なかなか返してくれなかったコサカ。

巻き上げたつもりでいたかもしんないけど、親の知るところとなり、

(わたしがコサカ家に電話して「オカネ返してっ」と言ったのだ)

コサカは夜中にオトーサンに連れられ、わざわざわたしんちに100円を返しに来るハメになった。

で、次の日、親から「あやまるように」とキツく言われたらしいコサカは、いつになくしおらしい様子で「ごめんね」と言った。

オトーサンによっぽど怒られたんだろうね。

というふうに、「きよしこ」を読んでたら、自分の子どもの頃のこと思い出しちゃったよ~っ。


『隠蔽捜査』今野敏著

ぉお清々しい読後感。

性格悪くてヤ~なやつ。時代遅れの役人根性ヤなかんじ~と思って読んでたら、いつのまにか最先端の危機管理マネジメントリスクのハナシになっちゃって。

危機管理がテーマの小説なんだよね。

でも、小説だから読んで楽しいシカケもたっぷりだよ。

今野敏という小説家の名前、覚えておいてね。

『砂の狩人』(上、下)大沢在昌著

ダーティーだよ。

犯罪小説って疲れる~。読後感のスッキリしないマジ疲れる小説だよ。

もちろんホメ言葉よ。小説だからフィクションってわかってるのに、あまりの犯罪ワールドに気味が悪くなる。

けど、下巻あたりになると、やたらご都合主義の設定が目立つわねぇ。

「砂の狩人」は「狩人」シリーズの2作目と言っちゃっていいのでしょうか。一作目の「北の狩人」は読んでません。

今本屋さんで平積みになってるのは「黒の狩人」3作目ですね。

進化した犯罪には、もはや現在の警察システムでは対応できない。どうにもならないなら、いっそ「やめデカ」に当たらせよう。で、ダーティなんすね。


『源氏物語の女君たち』瀬戸内寂聴著

ふぅん、作家とは子どものころから作家を志すものなのかぁ。

わたしはコドモの頃、作文が苦手だった。自分の考えを、言葉というカタチあるものに変換することが、上手にできない子どもだった。

源氏物語は「田辺聖子版」で読んだことあるよ。

紫の上サマって、理想の女性と言われてるけど、どこがいいんだかよくわかんない。単に非の打ちどころがないだけじゃんか。

自分の感情を上手に表現できない葵の上サマや、情の深すぎる六条の御息所サマのほうが、好きだなぁ。

夕顔サマって、ただのエロバカ女じゃないかしらん。って思うのはわたしだけ?

個性のちがういろんな女のひとが登場するでしょう。女のひとの魅力が「源氏物語」の魅力でもあると思う。

紫式部サマって、女のひとたちが好きだったんだね。

『狼花』大沢在昌著

「新宿鮫」シリーズの9巻目ですね。

この本以前読んだのを忘れてて、はじめて読む本のつもりで読んじゃった。100ページくらいでやっと「読んだことあるぅ」と気がついた。たまにこういうことがある。

図書館で借りる→おもしろいからガーッと読む→本を返却する→忘れる。というパターンですな。

「新宿鮫」シリーズは、エンターテイメント性の高いフィクションです。

だけど、ノンフィクションものには絶対書けないようなネタも、小説という形のフィクションならアリだよね。

大沢在昌という人は「新宿鮫」シリーズを通して、「警察官とはどういう存在か」そして「警察官としての覚悟とはなにか」を問うているのだと思います。