- LineArt Story - Chapter1
「第2話」
~魔法学校~
1週間が経ち
ピクセル達が用意してくれた
魔法学校制服を着た
ちびぴくは
アプレットの元気な訪問の後
一緒に学校へ向かった。
学校はピクセルの家から
徒歩で15分程で着く場所にあった。
その間に2人は
いろいろな事を話した。
お互いの家族や友達の事など
7歳の少女ならではの
会話だった。
そのおしゃべりの途中で
アプレットはいきなりバタンと倒れた。
「いったぁ~~い」
何者かに押されたらしい。
後ろを振り向くと
そこには魔法学校の制服を着た
1人の少年が立っていた。
「ちゃんと前向いて歩けよ。お嬢さん」
少年は無邪気に笑っていた。
見たところ10歳前後ぐらいだろう。
その少年を見た瞬間
アプレットは複雑な表情で見つめた。
が、その直後笑いながら身を起こした。
「な~んだ、アパッチかぁ~。
びっくりしたぁ~」
ちびぴくは、キョトンとして
その光景を見ていた。
それに気づいたアプレットは
急いでこの状況を説明した。
「この人はあぷりんの兄ちゃん
アパッチで~す。
いきなり後ろから押すなんて
ひどいでしょぉ、この人」
と言うアプレットの顔は
ケラケラと笑っているので
ひどいという事は
あまり強調されなかった。
アパッチはちびぴくを見て
妹の新しい友達という事に気づいた。
「あぷ、お前の横にいる
その可愛い子誰?新しい友達?」
「そ、かっわいいでしょ~。
ちびぴくちゃんっていうんだぁ」
それを聞いたアパッチは
即座にちびぴくの手を取り、
ひざまついてこう言った。
「美しいお嬢さん
先程はみっともないところを
お見せしました。
わたくしは「アパッチ=ウインド」10歳
小等部4年生です。
ところで今週の土曜日・・・」
ゴンッ
アプレットは思いっきり
アパッチの頭をグーで叩いた。
「もうっ、なにやってんだよぉ~
アパッチぃ~!」
「いてーな、冗談だよ冗談!」
似た者兄妹・・・と、
ちびぴくは思った。
キーンコーンカーン
始業のベルが鳴った。
ざわついていた1年F組も
担任の先生が入ってきたとなれば
静かになる。
先生の横には
ちびぴくが立っていた。
思わぬ転校生の登場に
クラスに一旦ざわめきが戻る。
「今日からみんなとお友達になる
ピクセル=チービックさんです。
みんな仲良くしてあげてね」
その転校生の可愛らしい容姿に
男子からはわっと声援が上がり
女子からは一部反感の目が向けられた。
「ピクセルといいましゅ。
ちびぴくと呼んれくらしゃい。
よろしくお願いしましゅ~」
ちびぴくは生徒達の前で
礼儀正しく挨拶した。
一部からの微妙な視線を感じながら
ちびぴくは指定された席に座った。
キョロキョロと教室を見渡すと
後ろの席でアプレットが
手を振っている。
すると、横の席にいる金髪の女子が
低い声でちびぴくにささやいた。
「ちょっとアンタ
あんまり調子にのるんじゃないわよ。
可愛くないんだから
ブリッ子なんて意味の無い事は
やめるのね」
ちびぴくはキョトンとして
金髪の女子に悪意なくこう言った。
「別にブリッ子なんて
してないれしゅよ。
あなたこそ、そんな見え見えの
ブリッ子やめた方が
いいんじゃないれしゅか?」
それを聞いた金髪女子は
顔を真っ赤にして
ちびぴくをひっぱたこうとしたが。
「今日の1時間目は
フォイエの魔法の練習をしますので
皆さん、魔法衣に着替えて
実技教室に移動して下さい」
という先生の声で
「チッ」と舌打ちをして
金髪女子は手を引っ込めた。
魔法衣に着替え
実技教室に移動した後
フォイエの基礎を説明している
先生の目を盗んで
アプレットは声を潜めて
ちびぴくに話かけた。
「ねぇ、ちびぴくぅ~
何かヤバくなぁい?」
「何がれしゅか?」
「何がれしゅか?じゃないよぉ。
転入早々、目ェ付けられてるじゃん」
アプレットが言い終わった時
先生の厳しい声がとんだ。
「そこの2人、お喋りしない!
特にピクセルさんは
転入してきたばかりなのに。
まったく、たるんでます」
「はぁ」と、気の無い
ちびぴくの返事に
先生は手をプルプルと震わせて
こう言った。
「では、ピクセルさん。
前に出て、フォイエの魔法を
やってみなさい。
さっきの説明を聞いてたら
分かるわよねぇ?」
先生は、意地悪そうに笑っていた。
ちびぴくが魔法を失敗するのを
確信しているのだ。
アプレットは「あちゃ~・・・」と
顔を手で覆っている。
自分のせいでちびぴくが
当たってしまった・・・。
~ラインアートストーリー 第3話に続く~