その615:ツメバケイ(Hoatzin)
今日も南米の鳥を紹介します。

南米の代表的な鳥として有名なツメバケイ Hoatzin。南米大陸の北部から中部アマゾン川流域に分布しています。全長65cm程の大型の野鳥で、まるで始祖鳥を思わせる風貌が特徴です。
事実、かつては始祖鳥の仲間の生き残りだと考えられたこともあったそうです。
それは、形態的な特徴もさることながら、雛時代の生態にも関係しています。
生まれたばかりの雛は黒い羽毛が疎らに生え、片方の翼に二本ずつ爪があります。ツメバケイという名は、この雛の爪にちなんだものだそうですが、孵化後数週間で爪は亡くなってしまいます。
この爪は何のためにあるかと言うと、翼にある爪と嘴、脚の指を使って枝から枝へ移動するためだそうです。
普通の鳥の雛なら親が餌を持ってくるのを巣の中で待ちますが、ツメバケイの雛は巣の外に出て活発に動き回ります。
樹上に巣を構える鳥の中で、生まれて間もない雛が活発に出歩くという習性はツメバケイ独特のもので、他の鳥には見られません。
天敵のサルが、雛や卵を狙って巣を襲いにくると、雛は巣から出て、木の下の川に飛び込んで、水草の間に身を隠して危険を避けます。
また、雛の時期には泳ぎも潜水も巧みで、生後間もない雛でも、巧みに泳ぎます。

現在、ツメバケイの分類は目レベルから未だに確定していません。そのため、ツメバケイ目として独立目として扱う場合も多く、由来のはっきりしない不思議な鳥として、学者達の注目を集めています。
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