小笠原諸島に分布するカワラヒワの亜種オガサワラカワラヒワ Carduelis sinica kittlitzi が独立種となる見込みです。
現に、IOCの最新版のBird Listでは既に独立種扱いされています。

そのため、2013/7/18の過去記事(タイトルと本文の一部)を修正しました。
(2021/2/18追記)

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昨日紹介したハシナガウグイスは、父島、母島ともに比較的個体数が多く、見るのは難しくない鳥ですが、今日紹介するオガサワラカワラヒワは、一転して難しい鳥となります。


$feathercollector's diary-オガサワラカワラヒワ

これがオガサワラカワラヒワ。本州に普通に見られる、亜種(コ)カワラヒワと比べると、全体的にくすんだ色合いです。

現在、母島(周辺の島を含む)と南硫黄島にのみ分布していますが、南硫黄島は普通の人間は立ち入りできませんので、実質母島がオガサワラカワラヒワの見られる可能性のある唯一の場所、ということになります。

本土のカワラヒワと同様、民家或いはその近くの畑等で見られることが多いのですが、その数は少なく、見るのに苦労する鳥です。

今回も含めて過去5回母島を訪問していますが、見たのはその内2回。個体数が少ない上に、繁殖は母島から離れた小島で行うため、タイミングを外すと全く見ることができないそうです。

という訳で、母島を訪れるバードウォッチャーは、普段目にも留めないカワラヒワの姿を求めてウロウロします。笑

$feathercollector's diary-オガサワラカワラヒワ

そういえば、オガサワラカワラヒワで思い出しましたが、某国営放送の「サイエンスZERO」という番組、ご存知の方いらっしゃいますでしょうか?

数年前になりますが、この番組で絶滅に瀕する動物(だったと思うのですが・・)の特集をする際に、オガサワラカワラヒワを含む希少鳥類の画像をスタジオに張るために提供したことがありました。

当日、楽しみに番組を見ていたのですが、スタジオにその画像が映し出されたのはわずか数秒。
ボツにならなかっただけマシなのでしょうけど、苦労して撮影したオガサワラカワラヒワも、一般の視聴者にしてみれば、数秒映し出されたスタジオの背景の一部でしかないのだなあ、と思った出来事でした。