(「旧国鉄浜松駅」より続く)

 

 

  上図は名古屋鉄道局編『中部日本名勝案内圖』(1928年)。

 

 板屋町を起点とする「濱松鉄道」が描かれています。

 

 鐵道省『鐵道旅行案内』(1930年)によれば、

 

 濱松鐵道 市内板屋町から奥山まで二十五粁九

 

 ただ、和久田康男「遠州鉄道奥山線」*によれば、同鉄道は1947年遠州鉄道に合併され、同鉄道奥山線。

 しかし、1963年5月1日気賀口~奥山間が廃止、1964年11月1日には遠鉄濱松~気賀口間も廃止。

 全線廃止になりました。

 

 逆に、この圖に描かれていないのは、二俣線(現:天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線)と東海道線の2駅。

 

 鈴木宏治「天竜浜名湖鉄道」*によれば、二俣線の掛川~遠江森間は1935年4月17日、二俣西線新所原~三ヶ日間が1936年12月1日、三ヶ日~金指間1938年4月1日。

 そして、遠江森~金指間が1940年6月1日に開業し、全通しました。

 

 第三セクターの天竜浜名湖鉄道への転換は、1987年3月15日です。

 

気賀駅

 

 上画像は、2016年7月撮影の気賀駅本屋。

 

 

プラットホーム及び上屋も含め、

 

 

国の登録有形文化財です。

 

新所原駅

 

 続けては、2016年3月撮影の同鉄道「新所原駅」。

 

 東海道本線の新所原駅は、二俣西線新所原~三ヶ日間の開通に合わせ、1936年12月1日に開業しました**。

 

 ところで、上図に描かれていない駅が、東海道線にもう一駅あって、それは高塚駅。

 

 

 

 上画像は、昨年11月撮影のJR高塚駅。

 

 同駅の開業は、1929年7月1日です***。

 

*『鉄道ピクトリアル』NO.652(1998年4月増刊号)

 

**『官報』1936年11月25日

 

***『名古屋鐵道局 昭和4年度年報』(名古屋鐵道局、1930年)