先日、パラミタ・ミュージアム(三重県菰野町)で、「江戸の遊び絵づくし-不思議でおもしろい浮世絵の世界-」展を、見てきました。 

 

 

 上画像は2Fの第4展示室入口。

 

 「こちらの会場看板のみ撮影可能です」という掲示が出ていたので、その看板の画像から、印象に残った「遊び絵」を何枚かご覧下さい。

 

 看板パネルの右下は、歌川国芳の寄せ絵「みかけハこはゐがとんだいゝ人だ」。

 

 

 よく見ると、顔も手も、多くの裸の人物の組み合わせ。

 

 展示会場で見た錦絵には、

 

 大ぜいの人が よつて たかつて とふと いゝ人をこしらへた とかく人のことハ 人にしてもらハねバ いゝ人にはならぬみかけハこハゐが とんだいゝ人だ

 

との文字がありました。

 

 

 看板パネルの左上も寄せ絵で、歌川芳藤「五拾三次之内猫之怪」。

 

 猫の顔は、多くの猫の組み合わせです。 

 

 

 続けては「有卦絵」で、歌川芳藤「ふ尽しの福助」(1858)。

 

 展示室内で見た錦絵には、

 

 土性水性

 の人五月

 八日午の時

 有卦にいり

 七ヶ年の内

 万よし

 

との文字。

 

 「有卦」にいると、吉事が七年続くという、幸運の年回りです。

 

 また、福助の足元には、山形に文の版元印。版元は、辻岡屋文助だったでしょうか。

 

  

 

 次は、歌川国芳の上下絵「両面相 だるま げどふ とくさかり 伊久」より。

 上から見ると「げどふ」で、

 

 

下から見ると「だるま」。

 

 

 上からみると「伊久」で、

 

 

下から見ると「とくさかり」。

 

 上下を逆さにしても、人の顔に見えるという不思議な絵です。