先日、三重県南伊勢町五ヶ所の五ヶ所浅間山に行きました。
上画像は、五ヶ所川に架かる城山橋から見た、五ヶ所浅間山。
山頂近くに小さく、鳥居が見えます。
倉田正邦他『近畿の民間信仰』(堀川書房、1973年)に、
どこの村に行っても、区山の頂上に浅間山を持っており、浅間講、富士講といって宿を決め、
と書かれているように、南伊勢は「浅間山」が多い地域。
幾つあるのかはわからないのですが、例えば五ヶ所湾域を見ても、相賀浦には「相賀浅間山」があり、他にも礫浦、迫間浦、船越、切原、神津佐、宿浦、田曽浦。
今回は、その内の五ヶ所・切原・宿浦の三ヶ所を見に行こうという計画です。
さて、愛洲の館の駐車場に車を入れ、三重県道12号伊勢南勢線を進むと、10分ほどで、上画像の道標が見えてきました。
「五ヶ所浅間山→」「0.7Km」
ここで、左に折れ、蜜柑畑の中を登っていくと、
上画像の道標があり、ここから山道に入りました。
眺めが良かったのは、途中の展望所。
さらに登ると、
鳥居が見えてきて、標高178mの山頂に到着しました。
山頂には、石碑の建つ御堂があり、
地元教育委員会の案内板によれば、町指定の文化財で「五ヶ所浦浅間碑」。
延宝六年(1678)年と、町内では最も古いものになるそうです。
浅間信仰(富士信仰)の対象は浅間神で、その本地仏は大日如来。
「五ヶ所浦浅間碑」の石仏も、かなり摩耗していますが、宝冠を身に付け、智拳印(?)を結んでいました。
なお、「浅間碑」の右隣には、宝永山の石碑。
五ヶ所浅間山、地元では「五ヶ所富士」、とも呼ばれているそうです。
ところで、南伊勢町観光協会のHPで「五ヶ所浅間山から見る五ヶ所湾」を見ると、
「山頂からの景色はおすすめのひとつで、登山するのもよい」。
入り組んだ入江に半島、「リアス海岸」ということになるでしょうか。