五万図「豊橋」より舘山寺
 左図は、1995年要部修正の二十万分の一地勢図「豊橋」。

 

 中央を東西に走るのが、東名高速道路で、南東に浜松西ICがあります。

 

 一方、西に見えているのが浜名湖。北に「引佐細江」で、その下に「内浦」があります。

 

 そして、その内浦と浜名湖の間にあるのが、今日の本題の舘山寺です。

 

 舘山寺は、1958年の開湯*。比較的歴史の新しい温泉です。

 

 しかし、弁天島温泉が1960年の開湯、88年開業の浜名湖ロイヤルホテルに雄踏温泉、89年には三ヶ日のホテルリステル浜名湖が温泉掘削に成功**、と並べてみると、浜名湖周辺においては老舗ということになるのかもしれません。

 

舘山寺温泉観光協会「浜名湖 舘山寺温泉」

 左画像は、舘山寺温泉観光協会のパンフレット「浜名湖 舘山寺温泉」。

 

 「舘山寺及附近観光地御案内」という地図に、浜松から細江、奥山を結ぶ、遠州鉄道奥山線が描かれています。

 

 同線は、1963年に奥山~気賀口間が、翌64年には全線が廃止になっていますから***、このパンフレットは1958~1963年の間の発行ということになろうかと思います。

温泉街歓迎アーチ  左画像は、同パンフレットより「温泉街歓迎アーチ」。

 

 現在は大きな旅館・ホテルが立ち並ぶ舘山寺ですが、当時は、木造二階建ての建物が軒を連ねる、純和風の雰囲気だったようです。

 

 さて、話を先ほどの地図に戻します。

 

 この地図を見ると、当時は、弁天島や鷲津駅から舘山寺へ、汽船が出ていたということがわかります。

 

舘山寺港  運航していたのは浜名湖観光汽船株式会社。

 

 左写真は、同パンフレットよリ「舘山寺港」ですが、桟橋や                                                  

「かんざんじ港 観光汽船」という看板が見えています。

 

 しかし、この浜名湖観光汽船株式会社は、1978年に解散、航路も廃止になりました****。

 

 というわけで、現在運航している遊覧船は、1970年に設立された浜名湖遊覧船株式会社****によるものです。

 私は以前から船が好き。特に夏は、吹く風も心地よく、立つ浪も涼しげで、気に入っています。

 天気にも恵まれ、はじめての浜名湖遊覧船に乗り、温泉にも入ってと、楽しいお盆休みになりました。

 


 

*浜名湖かんざんじ温泉観光協会公式ホームページ「舘山寺温泉とは 」より

 

**リステルホテルズのウェブページ「リステルグループの歩み」より

 

***遠鉄グループのウェブサイト「沿革 」より

 

****浜名湖遊覧船のウェブページ「浜名湖遊覧船の歴史 」より