二十万図「豊橋」より猿投山


 上図は、1995年要部修正の二十万分の一地勢図「豊橋」。

 

 愛知環状鉄道八草駅の北東、愛知県瀬戸市と豊田市との境に、猿投山620mがあります。

 

 登山口は南麓、豊田市猿投町の猿投神社。

 猿投山は、猿投神社のご神体で、かつては雨乞祈願で知られていました。

 

 例えば、松下孜「近世知多地方における雨乞い行事」*によると、安政二年(1855年)八月に、生路村(現東浦町)が、「請雨為御初穂」ということで、金百疋を猿投山光明院に納め、嘉永五年(1852年)にも猿投山大智院に雨乞いに行っています。

 

  ただ、光明院や大智院は、明治初めの廃仏毀釈で、廃寺になっているかもしれません。

 

 

 駐車場に車を停めたら、正面に「神宮寺跡」(上画像)、社務所の脇には、「三重塔跡」と刻まれた石碑がありました。

 

 

 さて、参拝を終えたところで、車を登山者用駐車場に移動し、1時間ほど登ったら、「東宮」(上画像)。

 さらに社殿の左手を抜け、30分ほどの登りで、目指す山頂に到着しました。

 

 

 

 この日は高蔵寺方面が霞んで見える程度でしたが、よく来られるという地元の方によると、大川入山や恵那山が見えることもあるそうです。

 次は、秋から冬にかけての空気の澄んだ快晴の日に、来てみたいと思いました。

 

*『日本福祉大学こども発達論集』第3号(2011年)