左は、1950(昭和25)年応急修正の五万分一地形図 「亀山」。
鈴鹿峠の東にあるのが、三子山です。
次は、三重県文化振興課県史編さん班のウェブサイト「歴史の情報蔵」より「坂下宿絵図 」(左画像)。
「三ツ子山」が、よく似た山容で、三つ描かれています。
旧東海道の三重県側、沓掛から坂下あたりを歩いていると、ちょうど同じくらいの高さのこんもりした山が仲良く三つ並んで見えて、以前から気になっていました。
伊勢平野から見ても、よく目立つ山で、『伊勢参宮名所図会』には、
伊勢の船人、此山の雲のたゝずまひを見て日和をうかゞふ。
と書かれています。
春先の一日、鈴鹿峠から右(東北東)に折れて、その三子山に向かいました。
しばらくは、東海自然歩道。よく整備された道鈴鹿峠からが、県境稜線にのびています。
そして、私の高度計ですが514mの小ピークで、東海自然歩道が分岐します(右画像)。
東海自然歩道は、左(北)に折れて、安楽越に向かいますが、
三子山へは道標に従って、県境稜線を直進です。
ただし、道標に「縦走路危険個所多い」と書かれていますので、ご注意ください。
少し下って、登り返すと、三子山の一つ目のピークに到着。「三子山Ⅲ峰」との小さな看板がありました。手元の高度計は546mです。
また下って登り返すと、旧版では555m、最新版の地形図では556mのピークで、これが二つ目。
さらにまた下って登り返すと、三子山の最高峰。最新版の地形図で、568mのピークに到着です。
峠から、1時間強の道のりでした。
春の日差しを浴びて、気持ちよく、ひと汗かいたという感じです。
北に大きいのが四方草山。その左に見えているのは、野登山と仙ヶ岳でしょうか(下画像)。
しかし、南や西は、雑木に囲まれ、あまり展望はよくありません
また、東に見えるのは明星ヶ岳だと思うのですが、その先の伊勢平野や伊勢湾は見えているのかいないのか。春霞みで、何が何やらよくわからないという感じです。
しかし、日曜日とは言え、鈴鹿峠からの往復で他の登山者に誰にも出逢うことのない、静かな山道。
天気にも恵まれた、穏やかな春の一日でした。