約3か月ぶりの投稿は、最近話題の将棋。
昨日、9月27日に名古屋で将棋のタイトル戦
「王座戦」の第3局がありました。日本で今、
一番注目されている21歳の青年、藤井聡太
7冠と永瀬拓矢王座の対局です。
結果から言うと、81手で藤井7冠の勝利
だったんですが、前回の入玉将棋の死闘
に続き、今回もやはり話題となる局面が
発生してしまいました。以下、アベマより。
この動画の7分52秒の所の、永瀬王座が4一飛
と飛車を打った所ですね。AIの評価値が常に
表示される中継を見ている側からすると、
永瀬優勢から互角の形勢に戻り、、「とんでも
ない逆転が起こった」と大騒ぎになったよう
ですが、実際読みを入れてくと、かなり際どい
手順を看破していなければ、自信を持って
指せない手だったみたいです。そもそも、
将棋界で最強クラスのお2人に同じ状況で
指し継いで、AIの評価値通りの勝ち筋に
導ける人が果たして何人いるでしょうか?
外野が好き勝手言えるのが野球中継同様、
ネット中継が始まってからの将棋観戦の
新しい形なのですが、あれだけの長時間、
同じ姿勢で、常人では想像も及ばない
気が狂いそうなレベルの極限の読みを、
10時間以上常に入れているトッププロ
の将棋に畏敬の念を抱かずにはおれま
せん・・・。そして、この永瀬王座も藤井
7冠とは練習将棋を通じて、常に尊敬の
念を持っておられるようです。そのせいか
口調やしゃべり方も似てきたり、仕草等も
似てきたりしています。
今回は先の動画の4一飛打ちの後、
6五角を打たれた後の9分3秒の場面で、
自らの頬をバシバシと2回叩いたり
している所。実は、藤井7冠も
昔、劣勢になったり悪手を打った後、
自らの膝を手の平で2回、バシバシと強く
叩く癖があったのをご存じでしょうか?
(プロデビュー後、22連勝目の阪口5段戦と
26連勝目の瀬川5段戦)。映像を見た事が
あるのですが、結構音がするので対局者
や記録係もびっくりすると思います。現に
今回の映像を見ても、記録係の人が
びっくりしてますね・・・。補足すると、
こういう感情を発露するような行為は、
将棋の対局では滅多になく、それだけ
勝負にかける永瀬王座の執念が窺える
将棋だったと言えます。ちなみに藤井7冠
は、その後膝を叩く行為はなくなっていき、
代わりに劣勢や敗勢、見落とし等があった
場面では、誰が見ても分かりやすい程
がっくりとうなだれたり、落ち込む姿が見ら
れたりします。
しかし、数年前まで4冠と8つあるタイトルの
過半数取って驚いていたのが、もはや遠い
昔のように思えるのが恐ろしいですね。
デビュー後29連勝もものすごい記録だった
のに、タイトル初獲得後ノーミスで29連続
タイトル戦負けなしという、とんでもない記録
もこの勢いだと2年後に達成していても
おかしくなさそうです・・・。
2018年11月号の紙面にて、数年後の
将棋界を予想する棋士同士の
座談会の模様が書かれていますが、さすがに
5年後にこの時ただの7段だった若手が、7冠
を取った上に8冠チャレンジしようとしている
姿は想像できなかったようです。ただ過半数は
取っている事は当たっているし、いずれ8冠を
取っていてもおかしくないと、実はこの時8つの
タイトルを8人で分け合っていた状態(この時が
唯一の年だった)を考えると、結構大胆な予想
だとご本人達も思っていたのではないでしょうか。
しかし、今や8冠獲得する確率は90%を超えると
言われていたり、現在の圧倒的な実力ぶりから
すると、8冠獲得時に羽生善治現将棋連盟会長が
約20年前に当時のタイトル7冠独占時程騒がれ
ないかもしれないですね。
「藤井君なら、取って当然、8冠は通過点」
という感じで・・・。むしろ、羽生会長とどちらが
タイトル100期を早く獲得するかで、10年後
位に話題になってるのかもしれません。
まあ、その前に29連続タイトル戦勝利の
方が先か・・・。すごさの感覚がマヒしそう。