お世話になっている釣具屋さんで最近もらったアベイルのカタログを眺め回しては、近年流行のベイトフィネススタイルを自分の渓流ルアー釣りにも導入したいと密かに企み、色々と妄想を膨らませていた最近の私。
しかし先日、自らも予期していなかったPT-Z電撃購入劇により、少しだけ貯めていたベイトフィネス導入資金は跡形もなく消え去ってしまった。
そこで、
「愛機ファントムPT-Zで渓流ベイトフィネスは不可能なのか?」
というおバカな事を思いつき、とりあえずちょっと試してみることに。
先ずは自宅で、PT-Zのなんちゃってオーバーホールから実施。
先日買ったのはワイドスプールのPT-15Zだったのだが、ベイトフィネス実験機にはたまたま⁈ 手持ちの中にあった、ナロースプールのPT-10Zをチョイスした。
バラして内部の古いグリス類と汚れをザッと洗い流し、新しいグリスを注入する。
ベアリングも外して溶剤に漬け込み洗浄。しかし数度の洗浄後も納得いく回転は復活しなかったので、予備ベアリングからそこそこ回転の良さそうなものを選りすぐって交換し、ほんの少しだけ注油。
油分のつけ過ぎで回転を損なわないように…
そして、スプールが重くならないように気をつけて下巻きしてから、6lbのラインを巻き巻きして準備完了。
で、次の日。
kazz兄ィが愛のシュプールを描きゲレンデを溶かしてしまいそうになっていた頃、私はク◯寒い中で某河川敷に一人降り立って試投テストを敢行。
相変わらずのスクーター移動だが、ロッドは短いULアクションと6.6ftの長いLアクションの二本をわざわざ持ち込んでみた。この日はちゃらんぽらんな私に似合わず、本気でデータ取りの構えである。
ルアーは軽量なミノーやスプーンやスピナーなど、実際に昨年アマゴ狙いに使っていた物で、実戦さながらの真剣で厳しいテストなのです😤
なんちゃってベイトフィネス仕様⁈のPT-Zに合わせるロッドは、元々5.6ftで穂先補修歴アリの、ちょいと短めアモルファスから試す。
昔に部品取り目的で格安購入したティップ折れゴミロッドとはいえ、狭い渓流で使う分には取り回しが良さそうではある。
…ま、良いように言えば、だが(笑)
ルアーは、最初はラパラCD3を結んだ。実測3g。
いきなりバルサ製の軽量プラグから試して、PT-Zの実力とベイトフィネスの可能性をズバリと斬る。愛機PT-Zといえど一切の忖度無し。これがダメなら容赦なくクビだ。
最初は4〜5メートルくらいしか飛ばなかったが、ブレーキ調整を徐々に詰めていくと、すぐに倍以上は飛ぶようになった。
更に詰めるともうチョイいけそうだし、これなら狭い里川でなんとか使い物になるかな⁈というレベル🙂
次は小さなスプーンを試してみた。実測2g。
開始前には「空気抵抗が少なくて重量が密な分、バルサ製のラパラより投げやすいかも?」と思っていたが、こちらの方が投げにくかった。スプーンは金属製とはいえ、これはやはり軽過ぎたか…。
再びプラグに戻し、今度はラッキークラフトのベビーミノー45Sを。(47.5㎜ 3.5g カタログより)
これは目測で10数メートルくらいか⁈まずまずの距離をストレス無く飛んでくれた。
マグフォースブレーキはほぼゼロで、もはやリール自体の回転抵抗がブレーキ代わりの状況だったが、私的にはいつも行く里川でこれだけ飛べばじゅうぶん釣りになるだろう…と感じた。
予想していたより好印象だった各結果に気を良くして、お次は近年のヘビーシンキングミノー、ジャクソンのピンテールチューン6(55㎜ 6g カタログより)に替えて、遠投性能を見てみる事に。
昨年アマゴを仕留めた実績のあるこのミノーは、メーカー曰く"高速リトリーブ専用設計"のハイウェイトタイプなので、バルサ製であるラパラ以上のパトリオットな飛距離が期待ができる。
それっ、かっ飛べッ‼︎
…詰んだ😭
調子に乗り過ぎて、またやってしまった…
ノーブレーキ状態で思い切り遠投しようと力み過ぎてスプールがオーバーランし、しかも折からの向かい風に煽られてバックラッシュ発生。
そしてバックラッシュを直す為にラインを引っ張ったら、キンクした部分でプツンと切れてしまった…😭
※切れたラインは当然持ち帰っております。ポイ捨て、ダメ、絶対。
このライントラブルの為にスプール内のラインがゴソッと減ってしまった事と、ロクに防寒対策をしてこなかった自身の準備の甘さにより寒さに負けた事とのダブルパンチを喰らった事により、試投テストはわずか15分ほどで終了。
せっかくわざわざ二本持ち込んだロッドのうち結局一本だけしか試さずに、Lアクション6.6ftの方は一度も投げる事の無いまま終了となってしまった。
それにしても寒かった…🥶
だがテスト開始前に自身が予想していたよりも、軽量ルアーでの飛距離を稼ぐ事が出来た。
このテストを行う前は"もう箸にも棒にもかからんレベル"だと思っていたPT-Zだが、オーバーホールとセッティングが功を奏したのか?思いがけず上々の結果となった。
しかしながら、渓流魚に対してアモルファスのベイトロッドが硬すぎるという事実はやはり如何ともし難く、もし仮に魚のバイトがあったとしても、ただでさえ張りのある素材で尚且つオーバースペックゆえに、魚を弾いたりバラしたりするのは目に見えている。
だがそこは自称アモルファシストであり、生粋のファントマーでもある私なのだから、多少は想定内の事として目を瞑り、痩せ我慢をしながら自分を納得させるしかない。
さて、早いもので来月には、いよいよ渓流解禁日がやって来る。
もしかしたら何処かの渓流の片隅に、バス用のファントムタックルを振り回しているキ◯ガイが居るかもしれない…
…あ、遊漁年券買う金が無いや😨
やれやれ、一難去ってまた一難。
こうなったら遊漁年券を買う資金調達の為に、PT-Zでも売るとするかな。 これぞ、ザ・本末転倒(笑)
まぁそんな感じの試し投げだった。おそまつ😙