続きです。

 

その後、夫がミディアムさんに見せてきてくれたもの、それは夫の家族でした。ミディアムさんが、小さい女の子(孫)を見せてくれてる、娘がいる、等々。私たちの間には子供はいないのですが、夫には2人の娘、そして5人の孫がいます。夫の闘病中、もちろん、その以前からも、夫と娘たちの関係は良好で(そうでないときもありましたが)、何か事あるときには、連絡し、よく会っていました。私も、一緒に出掛けることもありました。

そして、なぜ、家族を見せてくれているのかというと、闘病中からも家族の間に入って、色々と家族との橋渡しをしてくれて、すごく気を遣ってくれて、いつも皆に笑顔でいてくれた事、自分の妻として私の事をとっても誇りに思ってる(この言いまわしがいかにも言いそうな感じなのです)、と伝えてくれました。

これは、恐らく闘病中だけの事でなく、その後の話を夫がすべて知ってるんだと思いました。

 

というのも、娘たち、今は絶縁状態で、全く話をしない状態なのです。

夫が闘病中の時は、皆で頑張ってたんだけど、その後、色々あり、仲がこじれてしまいました。そんな中、お葬式や、遺灰の事など決めないといけない、つまり、私が2人の間に入り、調整をしていたわけです。夫を亡くして辛い中、そういう気も使わないといけない、なかなか大変でした。もちろん、娘たちにはいっぱい助けてもらったので、感謝してるし、自分ひとりではいろんな手続きとかできなかったと思います。ただ、かなり難しい対応を迫られる事もありました。この家族のごたごたは、ここに書き出すとキリがないので書きませんが、夫も闘病中に、この事で、下の娘と話さなかった時期もありました。ですから、この娘たちの事は、夫が最も心配していた事なのでした。ですので、どうすれば、夫の意向、意思に沿ったようにできるか、そこが、私にとっての重要ポイントでした。いつも言いたい事を言えない私ですが、言わないといけない事は言わないと、と意を決し、「そこは、私でなく、お姉さんに直接聞いて」と、メールを送ったこともありました。結果的には、私の立場も理解してくれて、現在、私はそれぞれ2人の娘とは定期的に連絡もとって、家にも行っています。ただ、娘たちの事、夫の事を思うと、すごく気になるところで、私の対応、これでよかったの?ってずっと思ってたのです。私には2人の仲をもつことはできないでいますから。

 

そこをほめてくれた事、そこでまた涙があふれてきました。

 

その後、車を見せてくれるんですけど、との話。そこで、私、今までさんざん運転を夫にまかせっきりだったのが、今は、頑張って運転してることを言ってくれてるんだと思いました。

 

闘病中も、暗い顔を見せず、明るくふるまってくれていたこと、それで、ずいぶん元気をもらったと。

また、最後の最後、夫は意識がだんだん遠のいていき、昏睡状態に入ってしまいました。少し2人だけの時間を持つことができ、その間、夫の耳元でずっと話かけました。実は、娘が私に、その話した内容録音しておいたらいいよ、と言ってくれて、録音してるのですが、もちろん怖くて聞いてません。話した内容は、大丈夫、お父さんお母さんに会えるから、とか、本当に大好き、愛してるからね、とか、そんなことだったのか、と思います。

その内容を夫が全部聞いてたよ、いっぱい愛情をもらってたのわかったよ、って。

やっぱり、亡くなる直前でもちゃんと声が聞こえるのですね。

 

ほんとに、夫は、亡くなってからもずっとそばにいて私の事見てくれてるんだと確信しました。ほんとに、ずっと涙涙で、ミディアムさんの話のたびに、私が余計な話をしそうになってしまい、何度も止められます(笑)

 

もう少しお付き合いください。