帝国劇場で「ムーラン・ルージュ!」が開幕しました。映画版の熱狂的ファンとしてはこの夏は帝劇通います!通い倒したい!!
今回は私が映画公開当時からずーっと気になってる「日本だとやたら『悲劇』を売りにする」という傾向、バズ・ラーマンも今回のミュージカル日本版開幕インタビューで「日本では『悲劇』が強調されて感じる」と言っていて「だからそれが違うんだぁあああああ!!」と叫びたくなったので映画「ムーラン・ルージュ!」公開時にネットでも話題になった「『ムーラン・ルージュ!』はこう楽しめ!!」みたいなのを書いてみたいと思います。
あ、ちなみにネタバレしてません。てかムーラン・ルージュ!にネタバレなんてもんは無いんですが。笑
【真面目に「悲恋」を見る作品じゃ無い】
この作品真面目にクリスチャンとサティーンの「悲恋」の話だという宣伝を信じて客席に座ると「は?!」てなります。
コレ映画公開時が正にそうで日本の配給会社が使い古した大好きな「ふたりの愛、ひとつの運命」というキャッチフレーズでニコール・キッドマンとユアン・マクレガーの写真が「タイタニック」と同じような構図で配置されたビジュアルを全面に出したポスターで宣伝されました。
そしてそのポスターや宣伝を元に観に来た観客の見終わった後の「???????」って顔(笑)
私が友人と観に行った時も隣の老夫婦が途中で出て行ったまま二度と帰って来ませんでした😇…うん、分かる。ゴメンやで…って私は悪く無いけどw
「宣伝」として興味を引く為に「悲恋」を強調するけどこの作品の楽しみ方は全然違うところにあるので「悲恋」を期待して観に来たらやや怒りすら覚える人もいる映画なんだよねバズ・ラーマンよ😘
【この曲をここにこんな使い方をこのアレンジで?!】
ムーラン・ルージュ!はバズ・ラーマンがギリシャ神話のオルフェウス(=クリスチャン)をボヘミアン達が集う時代のモンマルトルを舞台に描こうとしたもので、サティーンは作家であるクリスチャンのミューズ、彼女との関係をクリスチャンが回想する形で描き、バズ・ラーマンの「赤いカーテンシリーズ3部作」のトリとして作られました。
物語のプロットはバズ・ラーマン自身が言ってるようにシンプルというか「ベタ」な話で「RENT」の元になったオペラ「ラ・ボエーム」の要素も沢山入っています。
そんな物語でクリスチャンに「詩的」な台詞を言わせようとバズ・ラーマンが思いついたのが「有名ポップス山ほどかき集めてその歌詞でぜーんぶ語らせちゃえ!」ってアイデア。いや発想が雑www壮大に雑wwwwwそれでいいのかバズ・ラーマンwwww
これにより観客の楽しみ方は「登場人物がどの洋楽の歌詞を喋り出したのか早押しイントロクイズ!!!」になることが確定しました。
映画館の客席に座りながら
🙄「ん?何かこの台詞聞いた覚えが…あ!!エルトン・ジョンの『ユアソング』かぁああああ!」
🤣「やめろwwwそこに再度マドンナをぶっ込むなwww『マテリアルガール』だけならまだしも『ライクアバージン』そのシュチュエーションでジドラーが歌うなwww」
🤩「待て一瞬またデビッド・ボウイよぎったぞ!」
🤫「『ショーマストゴーオン…』『ショーマストゴーオン…』ジドラーが呟き続けて某クイーンほぼネタバレしてるから早よ歌い出さんかーい!」
とツッコミながらその有名ナンバーがとてつもないセンスでマッシュアップされたミュージカル映画をワクワクしながら見るのが大正解なのです。
ちなみに「カムホワットメイ」はオリジナルですがバズ・ラーマンが赤いカーテン3部作の前作「ロミオ&ジュリエット」で使おうとして使い損ねた歌です(言い方)
【ミュージカル版はどう楽しむ?】
🥲「私は洋楽ってサッパリ分からなくて」
🥲「原曲知らないと楽しく無いのかなぁ?」
いいえ。もちろん分からなくてもノリノリだし豪華絢爛だしメッチャ楽しいです。
でも私がお勧めしたいのは
①映画版を見てみる
②ミュージカル版CDを聴いてみる
の2つはやったら絶対楽しくなります🤩
洋楽に興味が無くて原曲知らなくても、映画を見れば原曲が気になって元々のそのアーティストのオリジナルまで聴きたくなります。バズ・ラーマンって実はポップスのCD売上「バズ」ラーマンなのでは…って…いえ何でもありません←
「ムーラン・ルージュ!」何度も観に行きたい!って人は特に使われているナンバーを聴き倒してから次回観に行くと更にめっっっっちゃ楽しくなります。
身体がワクワク動いてしまうし手拍子ししたり拍手したりヒューヒューしたくて居ても立っても居られない状態になるのです👏👏👏
てかこの作品は観客が思い思いに盛り上げた方が絶対に劇場全体のボルテージが更に上がって幸せになるはず!!日本のミュージカルあるあるの「ひたすら永遠に手拍子する」とかは違うのでそれは是非控えて頂いて(是非控えて頂いて)「うぇええええい」「ひゅーーーっ!!」👏👏👏👏って盛り上がって観るのが幸せだと思うんです。
【訳詞がメッチャ凄い】
今回は「超有名洋楽ポップスを日本の超有名アーティスト達に訳詞してもらう」というこれまでの常識を打ち破る方法を東宝が繰り出して来ました。
そして映画何度も観てBWミュージカル版CD聴き倒し、実は「訳詞がハマらなかったら自分にとっては失敗って思っちゃうから観るの怖いなぁ」て密かに最も心配していた部分だったのですが、安心してください訳詞が大勝利してます👏👏👏
訳詞のどこがどう良いとか凄いとか書き出したらブログの長さとんでも無いことになるのでやりませんが
バラードは基本日本語のみで訳し、それぞれの訳詞担当の個性と言葉選びのセンスが生きてる
テンポの早いナンバーはキーとなる部分を無理に日本語にしないで原語でリズムと音の感覚を保ったまま
英語の韻と日本語の韻とリズムを合わせた天才マッシュアップもガンガン織り込まれてる
バラバラのアーティストの曲を一つの作品に詰め込んだジュークボックスなので訳詞担当もナンバーごとに別にした天才的発想
訳詞が英語詞の世界をちゃんと100%表現し切ってくれているので、安心して「映画見ちゃえ!」「海外版CD聞いちゃえ!」とオススメ出来るのです。
輸入作でたまにある「日本語になったらちょっとダサさに慣れるまで時間かかる」って部分が無い(もちろん耳慣れないから違和感があるのは当然として)のがメッチャ強い💪
【ミュージカル版で新たに使われているナンバー】
映画版で使われたけどミュージカル版で使われなかったナンバーもあり、ミュージカル版で新たに加わったナンバーもあります。作られた時代が映画から15年以上経ってるミュージカル版は新しいポップスが追加されました。
映画版はもう映画ムーラン・ルージュのサントラ買えば全て解決しますし、探せば多分映画に使われたナンバーのオリジナルだけを集めたCDなんてモノもあったはずなので探してみて下さい。
ここからはミュージカル版で新たに使われたナンバーの「元ネタ」を勝手にご紹介
レディガガ「バッドロマンス」
はい天下のガガ様でございます。ガガ様大好き過ぎて通勤時にオフィス最寄の駅より2駅手前で降りて歩きながらガガ様聴く時間を設けるという謎の行動してた頃があるぐらいガガ様です。ラスベガスのコンサートチケット買いそびれたの悔しかったなぁ。
シーア「シャンデリア」
これもあまりに有名すね。Dior(だっけ?)のCMで使われてからはしばらくコストコに行く車の中ではシャンデリアをエンドレスでかけてましたね(何でコストコ?)
シャーリー・バッシー「ダイアモンドは永遠に」
映画版ではマリリンモンローの「ダイヤが一番」とマドンナの「マテリアル・ガール」のマッシュアップだったのをサティーン登場冒頭にこの曲持って来たの「やられた!!!」(誰に?)ってなったヤツ!
ファン.「ウィーアーヤング」
ボヘミアントリオのマッシュアップにぶっ込まれるクリスチャンのナンバー。この訳詞も個人的には大好きです♪
そして!!!!何と言ってもこの曲!!!!😭😭😭
ケイティ・ペリー「ファイアーワーク」
サティーンがこれを歌う場面はもう大号泣の大拍手です!!絶対に回が進むごとにここの場面はショーストップ並みの大拍手になっていくはす👏👏👏
原曲が神な上に訳詞も神✨
個人的には平原綾香さんの「FIRE WORK」は絶対に人生で一度は聞いておくべきです😍
ウォーク・ザ・ムーン「シャットアップアンドダンス」
これは訳詞が英語で来るか日本語で来るかがとても気になってたナンバー🤩「しゃらっぺんだんすぃずみ♪」のまま来たの「ひゃっほーーーー!」てなりましたよ。頭動いちゃうんだよクラップしたくなるんだよ!
そしてこの曲にマッシュアップで入るのが
ピンク「レイズ・ユア・グラス」
ここのリズムの時に観客席でタイミングよくクラップ👏👏👏👏👏👏入れられたら絶対盛り上がること間違い無し!!この曲の使い方がカッコいいの何の!!
キリが無いからコレで最後にするコレだけは言わせてくれ!!!
アデル「ローリング・イン・ザ・ディープ」
いやもう原曲が神なんだよ!!これを推しが歌える井上芳雄氏のファンと甲斐翔真氏のファンはもう大勝利なんだよ😍😍😍そして訳詞も完璧なんだよ!!!!!!
コレはシリアスな場面から歌い出すので手拍子しづらい雰囲気あるからむしろ足でリズム鳴らしちゃえ!!帝劇揺らしてゴメンな!!
あーー書ききれない!!!でも「ムーラン・ルージュ!」は原曲とかどんどん好きになって観にいけば行くほど楽しい作品なんです。
どうか今回ムーラン・ルージュ初めて知ったって人は原曲とか聴き倒して劇場でめっっっちゃ楽しんで欲しい。
ホント全てにおいて最高の作品なのでナンバー知ってると更に何倍も楽しめます♪