北陸の刑務所で指導技官として勤務する倉島英二(高倉健)。
ある日彼のもとに、NGO法人の女性が尋ねてきます。
彼女は亡くなった妻・洋子(田中裕子)が生前にしたためた1通の手紙を届けにきたのだった。
そして、その手紙には「故郷の海を訪れ、そこに散骨してほしい」と書かれていた。。。
一緒の墓に入ろうと当然に思ってた英二。
彼は生前には口にしたことなかった洋子の真意を知るため、思い悩んだ結果、手作りのキャンピングカーで彼女の故郷・九州の長崎へと向かう。。
車内には洋子の遺影を飾り、そして、その道中で様々な人々と出会う彼。
人々との出会いによって、生前の妻との幸せな日々を思い出す英二。
果たして、彼は妻・洋子の遺骨を散骨できたのか・・・
そして、洋子の気持を知ることができたのか・・・
先月、お亡くなりになった高倉健さんの205作目の作品であり、彼の遺作となった作品ですね。
北陸から、長崎は平戸までをキャンピングカーで向かう、いわゆる「ロードムービー」です。
富山県から始まり、飛騨高山・京都・大阪・瀬戸内・北九州・門司港、最後に長崎県平戸へと巡ります。
元国語教師とウソをついていた車上荒らしの杉野(ビートたけし)、全国の物産展をまわる口の上手い田宮(草彅剛)と、その年上の部下、南原(佐藤浩一)。
そして、ついに12,000キロ離れた平戸のある漁港に到着します。
その漁港の近くの食堂を営む、大荒れの漁で夫を亡くした多恵子(余貴美子)とその娘、奈緒子(綾瀬はるか)に出会います。
人々との出会いを通じ、また生前の洋子との暮らしを振り返り、彼女の真意を理解した英二。
切ないけれど、前向きにさせる作品でしたね。
それは、「あなたは、あなたの人生を歩んで」、という洋子から英二へのメッセージがそうさせるんでしょうね。
また、ラストの英二から南原へのサプライズ。
グッときましたね。
さすが健さんです。 ★★★★