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1918年のニューオーリンズ。

なんと80歳の老人の姿で生まれた赤ん坊が、ある施設の入口の階段に置き去りにされていた。

老人施設で働くクイニーは、その赤ん坊を拾い「ベンジャミン」(ブラッド・ピット)と名付け、その施設内で育てていく。

奇妙なことに、ベンジャミンは成長するにつれ若返っていった。。。

その後1930年の感謝祭、12歳のベンジャミンは少女デイジー(ケイト・ブランシェット)と出会う。

二人は心を通わせ、やがて親密な仲になっていくのだが。。。

果たして、老人の姿から若返っていくベンジャミンと、成長していくデイジーの二人の運命は・・・

そして、ベンジャミンの歩んだ「数奇な人生」の結末は・・・



1918年の第一次世界大戦から今世紀に至るまで、ニューオーリンズを中心にベンジャミン・バトンという一人の男性の、誰とも違う人生を描いた作品。

監督はあのデビッド・フィンチャーで、主演のブラッド・ピットとは名作「セブン」「ファイト・クラブ」に続く作品で、否が応にも期待が持てます。


80代の男性の姿で誕生し、そこから徐々に若返っていく体に生まれたベンジャミン・バトン。

老人として生まれた子供が、成長するにつれ若返り、赤ん坊の姿となって死ぬ。

そんなとんでもない主人公の数奇な人生は、老人施設で育てられた後に家を出て、多くの人々と出会い、さまざまな場所を旅し、職に就き、そして色々な人生経験を積んでいく。。。

老人の姿で出会ったデイジーとも成長が進み、顔中にあったシワがなくなり、やっと二人の年格好が同じようになった頃。

その僅かな間、二人は一緒になり子供も生まれ幸せな日々を過ごすのだが、それも束の間。。。

刻々と過ぎ去る時間は二人をそれぞれ、彼女には老いを、彼には若さを与えて行きます。

この辺は辛いですね。この外見の違いによってか、お互いを思う気持ちにもズレが生じていきます。。。


ベンジャミンは「子供の為には普通に一緒に歳をとっていける父親が必要だ」「デイジー、君に子供二人の世話はできない」と主張。

対して、デイジーは「私がどんどんとお婆さんになっていくのが嫌なのね」と反論。


このやり取りの後、別れることとなった二人。。。


時間の流れを止められず、愛する人との出会いや別れを経験し、誰とも違う数奇な人生を歩むベンジャミンの苦悩。

しかし、それでも淡々と前向きに生きる彼の姿に、この作品のテーマがあったように思えます。

人生は様々で、出会いもあれば、別れもある。いいこともあれば悪いこともある。。。

まるで長い長い「お伽ぎ話」を見たようでした。★★★