京都遠征から早くも一週間が経とうとしている。
メンバーより三足くらい遅れて新幹線に乗り
見慣れたはずの京都駅で迷子になり
タクシー乗り場を探すのに一苦労したことなど
昨日のことのように、今もはっきりと覚えている。
セレノコンパーニョ初の京都遠征。
一言で言うならば “幸せ” に尽きる三日間だった。
地元のオヤジダンサーズ ロスホコスの皆様とは
初対面ですっかり意気投合し
最終日には、まるで昔からの知り合いのように
何の気負いもなく、一緒に過していた。
それは、オヤジの貫禄と懐の深さと
いつまでも忘れないやんちゃな心が
私達を温かく包んでくださったからに他ならない。
あおやんさん
いしやんさん
ふくやんさん
マイクさん
そして、リーダーのミツヲさん。
本当に、個性溢れる、素敵なオヤジたちだった。
そして、それを束ねる製作のさっちーさんは
ロスホコスの中で一番男気溢れる、素敵な女性だった。
オヤジのダンスは、特に後姿がカッコイイ。
人生の年輪を重ねた男の背中に
私は、通し稽古中、ずっとしびれっぱなしだった。
卓越したテクニックを持ち合わせているわけではない。
だが、全員が自分のダンスに
揺るぎない誇りと自信を持ちながら踊っているので
どの身体も眩しかった。
「触って抜く」 というダンスシーンでさえ
一見 「手ぬるい!」 とお叱りを受けそうなものなのに
オヤジの手つきや身体は
なぜ、あんなにも味わい深く決まるのだろう。
滞在二日目も、師匠とオヤジたちと、熱く、楽しく過した。
その日は夕方でお稽古が終わり
夜はミツヲさんが予約してくださった
素敵な居酒屋さんで親睦会が行なわれた。
その席で、いろんな面白いことがあった。
詳しくは割愛するが
私はその席で、パーニョ男メンバーに
草食系男子にも近い頼りなさを垣間見た。
ある意味、遠慮深いのだ、と言ってしまえばそれきりなのだが
もっとガツッと肉食系で絡んでほしかったよ、あの撮影コーナーでは。
オヤジを見習え~!
ロスホコスへ修行に行け~!!
おみちゃんはまだ若いけど、ロスホコス・ジュニアとして修行に行け~!!!
と叫びたい衝動に駆られたが、やめといた。
滞在先のドミトリーにはシャワーしかないので
その夜、宿の近くにある銭湯へ出かけた。
ピロ、初の銭湯体験。
『こち亀』に書いてあるとおりの世界なのかしら?
と、心踊らせながら女湯の暖簾をくぐると
わあ! かなりレトロな作りの銭湯で
木製のロッカーや、柳ごおりの脱衣カゴなど
昭和の香り漂う空間に大興奮。
42歳にして、初めて体験した、この世界。
壁画がなかったのは残念だったけど
みんなと修学旅行気分でワイワイやりながら
しっかり体を温めることができたので、満足。
お湯が、ちょっと熱めだね。
12月24日 『パーティ!パーティ!パーティ!』 本番。
セレノファミリーである鈴木みかこさんが
お手伝いがてら見に来てくださった。
みかこファンのおみちゃんが、鼻息荒くして喜んでいたのが
何とも微笑ましかった。
2年前、師匠を介して知り合いになった涼さんも
記録係としてカメラを回してくださった。
このお二人に、ようやくパーニョのダンスを見ていただけて
本当に嬉しかった。
来ると聞いていたS東さんも
来ると聞いていなかったMさんもご来場くださった。
鳥取以来の再会である。
見てはならないもを見たかのような緊張感が、全身を走った。
だが、ロスホコスさんのダンスを観て楽しんでいるうちに
程よく体から力が抜けて
本番準備に取り掛かる頃には
客席に誰がいるかなど、すっかり失念していた。
さて。
今回9人で乗り込んだセレノコンパーニョ。
再々演となる『青い山が鳴く』は
今回参加できなかったメンバーには申し訳ないと思うが
もはや、初演とは比べ物にならないほど
磨きがかかったと思う。
それは、もちろんメンバーの練習の積み重ねや
京都でいっちょやったろう!という気負いもあったと思うが
本番に先立ち、細やかな手直しをしてくださったり
愛のある檄を飛ばしてくださった師匠達や
照明の魔術師、とお呼びしたいくらい
上質なライティングをしてくださった岩村さんのおかげでもある。
皆様の深い愛情に支えられながら
セレノコンパーニョ、過去最大にカッコイイ舞台となった
クリスマスイブの午後のひととき。
今回の上演で、私はまたもや、新たな課題を見つけた。
今までは、インナーマッスルや足腰を鍛えるとか
全身の可動域を広げるよう意識するとか
とにかく振付を覚えることで精一杯だったりと
基本的なものにこだわり続けていた。
来年からは 「創り手が何を求めてダンサーに振付をしているか」を
きちんと考えながら踊る、ということを心掛けたい。
また、一辺倒であった己の動きを見つめ直し
多様性のある表現ができるよう、頑張りたい。
それにはどうすればいいのか、まだ模索中だけど。
でも、まずは何をおいても
師匠たちから教えていただいた基礎トレは欠かさずにしていきたい。
本番終了後、近くのお好み焼き屋さんで打ち上げ会。
静岡に馴染みの深い山田先生達も加わり
いつまでも話とお酒が尽きなかった。
途中、団体を代表しての挨拶をさせていただいたが
師匠セレノグラフィカの活動拠点である京都で
ついに踊る日を迎えられたのだと思ったら
パーニョ発足から今に至るまでのいろんな思い出が
走馬灯のように頭の中を駆け巡り
ついには感極まって
まるで故障した蛇口のように
拭っても、拭っても、涙が止まらなかった。
その内、他のメンバーの涙腺もゆるくなり
気がつけば、パーニョメンバーだけが感涙にむせいでいて
なんだか可笑しな団体と化していた。
あのT氏でさえ、感激の余り、顔をくしゃくしゃにしながら
つぶらな瞳で泣いていたのには、さすがに驚いたが。
でも、悔し泣きではなく
みんな嬉し泣きだから、よしとしよう。
来年は静岡で共演しましょう!
と固い誓いを交わして、素敵なオヤジたちとお別れをした。
ダンスの神様、素敵なクリスマスプレゼントをありがとう
本当に、幸せな三日間でした (*^▽^*)