2022年夏休み
この夏休み、
クラスメイトのバカンジーの嘘や、
ちょっとクレイジーなインターン、
BBAマーサの影響で、
私の職場での立場や信用は
ガタ落ちな感じだった。
出勤の時、FWYを降りると
胃の辺りがモゾモゾし、
”マジで行きたくない”
という思いが押し寄せ
吐気までもよおす始末。
これが毎回仕事の日に
起るのだから堪らない。
そんな最悪な状況の時に、
再びバカンジーが
更なるアクションを起こす。
オフィスへ行ったら、
いつもデスクから
全く動かないバカンジーと
マネージャーのサンドが不在で、
アレンジャーのアンパンだけだった。
私はサンドに
用事があったので、
アンパンに聞いた。
すると、
『バカンジーと
アレンジメントルームで
話しているみたいだけど』
と言った。
いや~な予感がした。
仕事の話であれば
オフィスでするだろ。
それを、皆がいない場所で
2人で話すってことは、
聞かれたくない、もしくは
聞かれちゃマズイ内容以外
ないわけだから。
しばらくすると
2人は戻って来た。
私が、これから洋服を
着せないといけない
ご遺体の服が無かったので、
それがどこにあるかを
戻って来たサンドに聞いた時だった。
サンドが突然私に
こう言って怒鳴りつけた。
『服が見当たらないんだったら、
自分でご遺体のファイル見て
探せよ!!!』
は???
私は最初こそ驚いたけど、
すぐにムッと来た。
その前に、
”服預かったら、
置くべき場所にしっかり置けや!”
まぁ、服の事は
どうでもいんだけど、
そういったサンドの
急激な態度の変化から、
またバカンジーがホラ吹いたことは
火を見るより明らかだった。
それ以降、私が仕事へ行っても、
サンドの態度が戻ることはなかった。
挨拶してもイヤな顔で
ボソッと返してくるだけ。
何か聞いても、顔も上げずに
ぶっきら棒に答えるか、
知らないと返してくるだけ。
相変わらずアンパンからは
暴言やら差別用語が飛び交い、
ブリオはバカンジーのデスクに
腰かけて、
2人で仕事中にYoutube三昧。
ピナは子供の世話があるので、
度々席を立つし、
自分だけはイイ顔するけど、
決して人を助けるということはしない。
唯一、そういった
ネガティブスパイラルに
巻き込まれない強さを持っていた
サンドの従弟のエドやオスティンは、
あの頃は仕事にあまり
呼ばれなくなっていて、
出勤も2週間に1度程度だったので、
私と会う事はほぼなかった。
といった感じで、
私は1人だった。
出勤時は、その日に
どんな悪い態度をされるのか、
どんな嫌がらせを受けるのか
を想像し、吐気に襲われる。
それでも毅然とした態度で
接することだけは
心掛けていたので、
嫌な顔されようが無視されようが、
職場にいる間だけはグッと堪えて
明るく元気に振舞い、
帰りは車の中で泣きながら帰った。
家に戻っても
ストレスやら動悸で
よく寝つけない。
絶望的になった時、
私の頭に浮かんだのは、
先輩だった。
申し訳ないなと思いつつ
先輩にTextし、
状況を説明した。
バカンジーのことは先輩も
知っていたので、
そこは敢えて名前は伏せ、
”従業員”と記した。
長い文章ではあったけど、
でもなるべく簡潔に説明し、
もう仕事へ行くのが
毎回キツイと弱音を吐いた。
すると先輩は
全力で慰めてくれた。
まず、
『俺が前に言ったこと、
覚えているか?
”あそこは駆け出しには良いけど、
長くいる場所ではない。
それからサンドはまだまだ
マネージャーには若すぎる”』
という感じで、
先輩があの職場を辞める前に
私に言っていたことを繰り返した。
それから先輩は、
私がどれだけご遺族やご遺体の事を
親身に考えて仕事をしているかを
称賛してくれることで、
私を元気づけようとしてくれた。
あと、私の見習い期間は
あとどれくらい残っているのかを
聞いて来たので、
まぁあと1年半くらいだと言ったら、
それはちょっと長いから、
どうしても嫌なら
見習いポジションが空いている
別の場所を探すのも
1つの方法だと言った。
その他にも色々と
長い文章で先輩は私を慰めてくれ、
そして勇気を与えてくれ、
最後にはこう言ってくれた。
『俺たちは友達なんだぞ!
相談でも愚痴でも、
なんでも聞いてやるから
何かあったらいつでも
連絡してきていいんだぞ!
申し訳ないなんて思うなよ!』
私は読みながら
ぐすんぐすんと泣いて、
いっぱい涙を流した。
余談
せっかく先輩に話を聞いてもらって、
なぐさめてもらって、
勇気づけてももらったけど、
私はもう限界だった。
ライトワーカーという
運命に生を受けると、
どうしてもこういった感じの困難は
避けられない。
しかし一方でプラスな面もある。
いざという時や、
本当にもう限界って時、
ライトワーカーは
特別なサポートを受けられる。
それは
天から射す一筋の光。
しかしこの光は、
射しこんできたからと言って
必ずしも明るい未来へと
導いてくれるわけではないし、
時に射していても
気づかない場合もある。
自分がそれまで
本来のミッションを忘れずに
努力を続けてきた場合のみ、
その光は見えて、
希望に溢れた未来へと導いてくれる。
そしていよいよ、
私にもその時がやってきた
今まで長々と
地獄記事を拝読して下さり、
学校での苦労はもちろん、
このクラスメイトの
職場での嫌がらせなどを
固唾を呑む思いで
見守ってきてくださった皆様、
お待たせいたしました。
ここから、
私の快進撃が始まります。
お楽しみに