おっさん2人がGWの1週間前に突如思い立った
山口、福岡への車中泊の旅。
目的はひとつ。
「旨い肴でお酒飲みたいよね」
1つ前のお話
その2
センザキッチン、駐車場での朝。
前日、錦屋でしこたま飲んだ日本酒のおかげで、夜中に一回トイレで目が覚めたものの、よく眠れた。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240505/21/piro-haru-nao/9c/b6/j/o1080081315434867914.jpg?caw=800)
朝6時。いつも通り。
ゴソゴソしながら、車のドアを開ける。
薄っすら冷たい空気が車内になだれ込む。
その空気に逆らうようにサンダルで外へ。
天気が良くなりそうだ。
トイレで用を足し、その足で海へ向かった。
海が朝日に照らされてキラキラ輝いている。
「あ〜、気持ちイイ‥」
他の車中泊メンバーもボチボチと起き始めているが、連れのおっさんに起きる気配はない。
センザキッチンが開くのは朝の9時。
まだ、2時間以上ある。
「ここでコーヒー飲んだら旨いだろうな」
連れを待ってもいつになるかわからない。
この気持ちイイ瞬間を逃すのも勿体無い。
LAWSONに行って、コーヒーを買った。
結局、コーヒーと一緒にパンも買って、海辺のウッドデッキに座って食べた。
贅沢なひととき。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240506/08/piro-haru-nao/1e/b9/j/o0813108015435044168.jpg?caw=800)
8時過ぎ、やっと、連れも起きてきた。
9時まで待って、センザキッチンの
「ひものや食堂 ひだまり」
味噌汁をひとくち。
優しい。
ご飯をひとくち。
ふわふわ。
鯵を食べて、また、ご飯。
美味しい
サワラ(たぶん)のメンチ。
そして、ご飯。
もちろん、美味しい。
先ほどパンとコーヒーを食べたにもかかわらず、あっという間にご飯をおかわり。
朝からパン、コーヒー、干物の定食でご飯をおかわりすると、なかなか、お腹が膨れる。
その後、センザキッチンで休憩がてら買い物。
デッキから海を眺める。
ずっとここにいようかな?と思った時、
「天気よくなったから角島行こうか?」
と連れが言うので、
車に戻り、カーナビをセット。
海を片目に見ながら、アクセルを踏んだ。
しばらく走ると、角島大橋が見えてきた。
以前コマーシャルで使われたアレだ。
沖縄の海に引けを取らない美しさ。
こんなキレイな海が近くにあったなんて。![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240506/15/piro-haru-nao/8c/c7/j/o0813108015435217023.jpg?caw=800)
砂浜を歩き、波打ち際まで行く。
当たり前たけど、波しぶきまでが美しい。
こんなにキレイな海、
たまに見るくらいが丁度いいんだろうな、
なぜか、そう思った。
「また、来るね」と呟いて角島を後にした。
次の目的地は博多だ。
まず、向かったのが博多埠頭近くの
「みなと温泉波葉の湯」。
地下800mからの大地の恵みに感謝しながら、身体の疲れと汚れをしっかりと落とした。
今日も
「旨い肴でお酒飲みたいよね」
を実践するべく、本日の宿泊地へ向かう。
正確に言うと、駐車場へ向かう。
もっと、正確に言うと、夜間駐車させて頂く、コインパーキングへ向かう。
つまり、コインパーキングで夜を明かすのだ。
コインパーキングに車を停め、櫛田神社でお参りをしつつ、博多駅方面に歩いた。
そして、博多駅の駅ナカ居酒屋へ繰り出した。
「生2つ〜!」
店を出て博多の夜の街を歩いた。
若かったら放っておくこともないが、そういう歳でもないので、雰囲気だけを満喫して、次の店へ向かった。
お店が出来て、まる2年。
感じの良い若い夫婦が営んでいる。
名刺にある通り、「お魚と素麺」がウリの居酒屋。
(サンピンなんとかって言ってた気がする)
お通しがこちら。
このお通しのお吸い物がとても優しい。
ジャスミン茶割も優しく、いくらでも飲める。
居酒屋というより、丁寧な料理を出す、大人の和食のお店という印象。
目的の1つである素麺を頂こうかと、
奥さんに声を掛けると、
「ほいよーっ!」
の返事。
その返事が可愛らしく、とても好感が持てる。
注文はシンプルに鶏素麺。
これもまた優しさの塊のような味わい。
博多に来たら、シメは豚骨ラーメンばい、と思うかもしれないが、この優しさの塊のような素麺でシメるのも良い。
全てが優しい食事を頂き、お店を出ようとすると、ご夫婦お二人でお店の外まで見送りに来て下さった。
食事の感想やお店のこと等を話しながら、
「また来ますね〜」
と挨拶して、「新」を後にした。
もっと、ゆっくりしたかったな‥。
最初から、ココ来れば良かったな‥。
とは思ったが、また、来ればイイ。
アルコールで火照った顔に博多の夜の風が程よく心地よい。人通りも多い。
優しい食事と優しいご夫婦のお陰で、気持ち良い時間を過ごせて、今夜もよく眠れそうだ。
帰りにLAWSONでミネラルウォーターを買って、一口飲んだら眠りに落ちた。
朝、目を覚ますと、着物の人が歩いている。
なんだろうと、思ったら、
今日がまさしく、「博多どんたく」当日。
想定していかなかったサプライズ。
こんな都会なのに、町内会の若手と中堅、長老の上下関係がきちんととしていて、統制が取れている。みんな、キビキビと動いている。
懐かしくもあり、とても気持ちイイ光景。
祭りが始まってしまうと、動けなくなるので、その前に博多を脱出。(見たかったなぁ‥)
今日の朝飯だ。
腹も膨れたので、糸島へ向かう。
ここも、とても海がキレイで最近では観光客が多い。オシャレなお店も点在する。
しかし、おやじ2人は夜の街には長居するが、自然の絶景地には長居しない特徴があり、今日もまた例外ではなかった。
昨夜、素麺、朝はうどんときたら、お昼は当然、ラーメンの選択肢しかない。
向かったのは佐賀の鳥栖にある、
「ラーメン恵比寿」
ラーメンを食べながら、博多どんたくの様子をスマホで見る。参加者だけで、2万人超。
観光客は2日間で200万人超が見込まれているそうだ。
旅の最後の食事も終わり。
少しだけ、博多どんたくの雰囲気も味わえた。
「旨い肴でお酒飲みたいよね」を十二分に達成出来たことが何よりだった。
おっさん2人、事故ることもなく、健康を害することもなく、旨いものを食って、美味しい酒を飲めて、キレイな景色も見れた。
移動距離も長く、車中泊で、疲れが残り気味だったが、とても楽しい旅だった。
(おわり)