冬の大事な保存食、沢庵。

沢庵もニシン漬け同様移住してから始めた。

それまでは夫が好きなのでよく考えもせず市販のものを食卓に出していた。

私はというと漬物自体そんなに好んではいなかった。

しかし作り始めてからはびっくりするほど食べている。

なぜって、うちの畑で育った大根が美味しい。

毎年8月中旬に大根の種を蒔く。

蒔く場所を決めたら一度足で踏み固め、拳1個分の間隔で蒔いて土をかけたらまた優しく踏んでいく。

これで芽が出始めた時に根がぐらつきにくくなる。

その上に周りで刈った青草をさっと布団をかけるようにしてあげる。

保水や保温、他の草の成長の抑制効果があり、養分にもなっていく。

あとは土の力をお借りしぐんぐん育っていく。

土の中で私には見えない生き物達が静かに静かに頑張ってくれる。

朝と夜の寒暖差をものともせず「わーっ!」という声が聞こえてきそうな葉の生え方で、周りの夏野菜が枯れだす秋なのに育っていく。

もうそれだけで力強い味になりそうだと思う。

実際食べてみると実がぎゅっと詰まっていて味が濃くみずみずしい。

収穫して外で一本一本洗い、タオルで丁寧に水気を拭いたら葉のとこで束ね、何日もかけてじっくり干していく。

この時点で大根の旨味がぎゅーっと詰まっていくのを感じる。

水分が抜けて「つ」の字に曲がるようになったら、糠、塩、砂糖、生姜、昆布、鷹の爪、柑橘の皮等をまぶし漬けていく。

つかり始めは辛みも楽しめるが熟成すればするほど甘みに変わり、自然に黄色く色付き、ザ・沢庵となる。

作り方も材料もシンプルなのに発酵の力でこんなに味が変化する。

先人の知恵と菌の力は計り知れない。

おやつとしてもぼりぼり食べるし、刻んでお茶漬けやおにぎり、チャーハンにもなんでも使える。

漬物に手を出したことがない長男も沢庵の沼にはまっている。