皆さんは小さなお子さんに何かができるようにと一生懸命に訓練させていませんが?
でもまって !
幼児期にある一定のからだの動きの訓練をさせることはとても危険なんです 。
例えば0才の赤ちゃん。
無理やりお座りの姿勢をとらせていませんか?
体を支える機能が育つことが先です。
体の機能が育てば、自然とお座り出来るようになります。
それまで、そのお子さんの成長を待ってあげてください。
まだ体の機能が成長していないのに、 目に見える形だけ何かができるようにさせているというのは非常に危険です。
子供の成長発達には 順番があります 。
体の中心から末端へ。
1つのことを繰り返し動かして、完成したら次の動きへ。
出来る!出来ない!
と目に見えるものだけを気にして、何かをさせることは、やめましょう。
今の暮らしは、昔に比べて、随分便利になりました 。
例えば、水道の蛇口をひねることがなくなりました。
ガスのコンロもスイッチON!他にも沢山ありますよね?
昭和生まれの私が子どもの時は、水道の蛇口をひねらないと水は出できませんでした。
でも今の子ども達はレバーを上げるだけで水が出てきます。
昔の子どもたちは、日常生活のなかで体の機能の訓練をしていました。
このように 日常生活のなかで、自分の体を使って 自分の体の 機能を獲得していくというチャンスが今の子供たちはとても減っています。
そしてそういった機会が減っていることで 今の子供たちに 弊害が出てきているように感じます 。
私は、小学生のお絵かき、造形教室の先生もしています。
学生の頃のアルバイトも入れると20年近く前の小学生を見てきました。
20年前の小学生と比べてとても不器用な子供達が増えてきました。
手の動きがおかしいなあ?
どうしてこんな簡単なことができないのかな?
この子の姿勢はちょっと不自然だなあ ?
などなど。
そのようなお子さんが増えてきました。
これには実は、原因があります。
0才~3才までの間に、 体の機能を十分に獲得できていない、または、そういった時間や体験が少なかった。
つまり、
体の機能や 感覚器官が育っていないということが原因であるのが多いのです。
このことは、最近の研究で明らかになってきていて、各メディアでよく取り上げられています。
昔と比べて、発達障害や学習障害のおこさんが増えてきました。
もちろん、生まれ持ったものであることも 一つの理由として あります。
自分の体を思うように使えないよりも、使えたほうがより未来に向かってイキイキと日々を過ごせるのではないでしょうか?
ブログのタイトルに、
お箸の持ち方やスプーンの持ち方を練習させるよりも、ぐちゃぐちゃ遊びと書きました。
どうして、ぐちゃぐちゃ遊びが有効なのでしょうか?
体の機能や感覚器官をきちんと育てるために 0 才から3才の子供達には何が必要なのでしょうか ?
それは
【子どもたちが自ら動きたいように動く】です。
最近の子どもたちは、そういうチャンスが減ったように感じます。
赤ちゃんは教えなくても、生まれてきてすぐに原始反射でおっぱいを飲みます。
寝返りをはじめて、ハイハイをします。
大人が教えたわけでもないのに。
シュタイナー的な言い方をすると 、
小さな子どもの体には 神様の 叡知 が働きかけています。
そんな神様が守っているとしか思えないような子どもの成長発達。
それを大人が何かをさせようとして邪魔をします 。
そして知らないうちにその成長発達の機会を奪っているのです。
大切なことは、ある特定の何かが出来るようになることではありません。
自分の体を自分の思うように動かせるようになることの方がとても大切です。
お箸やスプーンの持ち方を一生懸命に練習させていて、うまくいかず、苦戦しているのであれば、まだ指先を使うまでの機能が発達していないのかもしれません。
その前に 子供が自由に体を動かして遊べることをたくさんさせてあげてください。
大人から見ていて、くりかえし遊ぶ、無意味なように見えるいたずらやお子さんの動きは、
今!そのお子さんに必要なことなんです。
自らの体を自分のものにするために動いている。
たいせつなトレーニングを積んでいるのです。
人間として、獲得したい体の機能を発達させるための力が自然と働きかけられています。
何かを器用に、いろんなことが出来るようになるお子さんに育てたい!と思ったら、
特定の動きを訓練させるよりも、子どもが自らの動きたいように動くことをたくさんする。
その方が実は近道ですよ!
でもどうやって?
たくさん体を動かして自由に遊ばせたらいいの?
という方は是非ぐちゃぐちゃ遊びのプログラムにご参加くださいね!
とくに、1才~3才までは、
新聞紙遊びに代表されるような体を使う造形遊び がおすすめです。
新聞紙をビリビリと破る。
おこさんの発達段階によって、そのやり方は違います。
今、このやり方を獲得して次のことが出来るようになる。
腕を使っているのか?
指先を使っているのか?
講師のやり方を見て、ママのやり方を見て、お友だちを見て。
自分もやってみる。
そういった自然発生的に自ら動いていく、自ら自分の体の機能を獲得していく!
そういうことがとても大切なんです。
そういう、時間や機会をたくさんおこさんに与えてあげてくださいね。
私は、ぐちゃぐちゃ遊びのような体験をより多くのお子さんにしてほしいなと、心から願います。
おやこアート教室では、このような 子どもが自由に体を使って遊ぶということをたくさんします。
そして、ママたちには、そのコツやポイントを授業のなかで、沢山お伝えしています。
そんなおやこアート教室。
11月のプログラムはしんぶんし遊びです。