■2025年1月に観た映画
20本(劇場、配信、レンタル、見直した作品を含む)(うち短編 1本)
・籠の中の乙女 4Kレストア版 (原題:Kynodontas/DOGTOOTH) - 3.7 (2025.1.30/伏見ミリオン座)
監督 脚本:ヨルゴス・ランティモス。脚本:エフティミス・フィリップ。2009年。ランティモス作品の中でも何故か食指が伸びていなかったので見られてた良かった。ワンテーマで突っ走るギリギリの尺というか、バランスだったように思う。要所で何度も遭遇するキレの良いブラックジョークに笑った。
・嗤う蟲 - 3.7 (2025.1.29/イオンシネマ岡崎)
監督 脚本:城定秀夫。脚本:内藤瑛亮。2025年。所謂村ホラー的なものから徐々に距離を置いていく作劇が面白く、これどうなるんだろうとワクワクした。が、オチは意外に弱く、微妙な着地。でも大体いつもこれくらいのテンションだよな〜とも思いつつ、まあ楽しんだ。今年も相変わらず公開作が多くあるので嬉しい限り。予告編から予感はしていたが、全編に渡って三河弁なのか名古屋弁なのかよく分からないグニャグニャな方言が終始飛び交いまくっていて頭グワングワンした。トドメの"愛知県警"のパトカーで転げた。面白かった。
・ラブホテル - 未採点 (2025.1.26/U-NEXT)
監督:相米慎二。脚本:石井隆。1985年。
・東京上空いらっしゃいませ - 3.8 (2025.1.25/U-NEXT)
監督:相米慎二。脚本:榎祐平。1990年。
・(R) お引越し 4Kリマスター版 - 3.8 (2025.1.22/センチュリーシネマ)
監督:相米慎二。脚本:奥寺佐渡子。小此木聡。1993年。4Kリバイバルにて。どちらも楽しめたが特に「夏の庭〜」が良く、物語をこう収斂させていくのかと唸る。それぞれがバラバラに去っていくラストも。「お引越し」も近い感想だがより現実味から離れていく点で個人趣味からは離れた。
・敵 - 3.8 (2025.1.21/伏見ミリオン座)
監督 脚本:吉田大八。原作:筒井康隆。2025年。作品の構成として何度も夢(妄想)から醒めてまた...を繰り返すものがあまり得意では無いのでそこまでノリ切れなかった。にしては集中力を途切れさせない描写力と画面で良かったんだと思う。モノクロもしっかりキマッていたがもっと黒々しいで観てみたかった気もした。
・野ゆき山ゆき海べゆき - 3.9 (2025.1.20/DVD)
監督:大林宣彦。脚本:山田信夫。多少冗長に感じるが、様々な迂回をしながら結論に辿り着いていくのも大林作品の1つの論法である。結局言いたいことは非常に一貫されている事がフィルモグラフィを通し感じられる。寧ろほぼこれしか描いてないとも言えるが。
・陪審員2番 (原題:Juror#2) - 3.8 (2025.1.20/NETFLIX)
監督:クリント・イーストウッド。脚本:ジョナサン・エイブラムス。2024年。イーストウッドの新作はネットフリックスのみ。映画館で観たかった。
・手 - 3.9 (2025.1.18/NETFLIX)
監督:松居大悟。脚本:舘そらみ。原作:山崎ナオコーラ。配信で。ラストは映画館で観たら泣いてたかも。作劇もロマンポルノらしくて良かった。
・(R) 夏の庭 The Friends 4Kリマスター版 - 4.1 (2025.1.15/センチュリーシネマ)
監督:相米慎二。脚本:田中陽造。1994年。4Kリバイバルにて。どちらも楽しめたが特に「夏の庭〜」が良く、物語をこう収斂させていくのかと唸る。それぞれがバラバラに去っていくラストも。「お引越し」も近い感想だがより現実味から離れていく点で個人趣味からは離れた。
・室町無頼 - 3.3 (2025.1.15/109シネマズ名古屋/IMAX)
監督 脚本:入江悠。原作:垣根涼介。2024年。先行上映にて。時間が空いたので予定外だったが観た。分かってはいたがそっちのパターンの時の入江監督作品でツッコミながらもそれなりに楽しめた。ここまで振り切ってやってもらえれば逆にいいのかも。アニメ的なキャラクター像形はやはり苦手。
・I Like Movies アイ ライク ムービーズ (原題:I Like Movies) - 4.0 (2025.1.14/伏見ミリオン座)
監督 脚本:チャンドラー・レバック。2022年。日本公開2024年。自分の話過ぎて食らってしまった。主人公の様な辛い出来事には遭遇していないが、精神性というかあまりにも見覚えがあるイタい青春ムービーで思う所があり過ぎた。年と共にそりゃマシになったが今もどうなのよと自問は忘れずにいたい。
・大恋愛 (原題:Le Grand Amour) - 3.8 (2025.1.14/大須シネマ)
・幸福な結婚記念日 (原題:Heureux anniversaire) - 3.8 (2025.1.14/大須シネマ)
監督:ジャン=クロード・カリエール。ピエール・エテックス。おっさんはきもいし、車はぎりぎりに停める。初めて観たが両作ともテンポが軽やか(特に短編のほう)で、フックの連続に全くダレずに観た。評判の高い後者は個人的にはもう少し尺を短くしてほしかったが、ベッドでの無想が何故か爆走寝台になったりと謎のアイデア満載で面白かった。
・雪の断章 情熱 - 3.8 (2025.1.12/U-NEXT)
監督:相米慎二。脚本:田中陽造。伊織かわいそう。男たちきもい。
・カンバセーション…盗聴… ‐4Kレストア版‐ (原題:The Conversation) - 3.8 (2025.1.610/センチュリーシネマ)
監督 脚本:フランシス・フォード・コッポラ。1974年。コッポラリバイバルにて。後半のハンドルの切り方がとても面白かった。繰り返されるシーンと音響の魅せ方が良く、あのカップルの耳打ちするセリフが最初に聴こえる所なんかゾッとした。画面を追うのに手一杯だったのでもう一度観たい。
・どうすればよかったか? - 採点なし (2025.1.9/ナゴヤキネマ・ノイ)
監督:藤野知明。2024年。去年BLACKHOLEで知りようやく市内で観られた。冒頭で表示される監督の意図通り"では、どうすればよかったのか"という思いだけがやはり浮かんでくる。入院前後の時間の経過は残酷だった。統合失調症を知るきっかけになり良かった。すごく多いんですね。
・アット ザ ベンチ - 3.5 (2025.1.6/センチュリーシネマ)
監督:奥⼭由之。脚本:生方美久。蓮見翔。根本宗子。奥⼭由之。2024年。全体的にノレず。エピソード2が唯一、これは非常に面白かった。"何気ない会話"的なものをワザとらしくなくドラマとしてドライブさせていくのは至難の業なんだなと。そう思うと今泉監督とかすごいんだなーとか思いながら見てしまった。
・アウトサイダー コンプリート ノベル ‐4Kレストア版‐ (原題:The Outsiders) - 3.7 (2025.1.6/センチュリーシネマ)
監督:フランシス・フォード・コッポラ。脚本:キャスリーン・ローウェル。原作:S・E・ヒントン。1983年。コッポラリバイバルにて。不思議なバランスの映画だなと思った。この手のジャンルは定型があるがそこに乗りそうになりながらかわしていく。中盤以降の方向性に唸る。改めてオリジナルを観るとそのダイジェスト版さに驚く。
・恋するプリテンダー (原題:Anyone But You) - 3.6 (2025.1.5/WOWOW)
監督 脚本:ウィル・グラック。2023年。日本公開2024年。画面は良い。役者も皆さんよかった。冒頭から細かい設定に全くもって整合性がなく、リアリティを保てない瞬間が多い。冤罪がテーマな以上、真面目に観られないとツラいのでは。好意的に捉えて観てもさすがに乗り続けられない。