私のいるイギリス南部も

30度近く気温が上昇する日が増えてきました。

それでも日本の最低気温がこっちの最高気温くらい、

という感じなので文句を言ったらアカンのですが

やっぱり暑いですね〜。

 

新しくトレーニング中の厨房の仕事は

まだまだ覚えることがいっぱいで(特に時間配分)

大変ですが楽しくやってます。

一応ね・・バタバタしてるけどね・・・。

 

そのおかげか

5月末には「今月頑張った人」ということで

表彰してもらっちゃいました。

一緒に仕事をしている人たちからの投票で選ばれるので

まだ周りに助けてもらっている状態の私が当選するのは

どうかなとも思うのですが

頑張っていることを認めてもらったのが嬉しかったです。

大きな花束とチョコをもらって写真も撮ってもらいました。

 

この写真は1ヶ月間オフィス横の掲示板に貼り出されます。

ちょっと恥ずかしい・・・。

 

そんなある日。

お掃除のおじさんから声をかけられました。

このおじさん、映画でロシアンマフィアが登場したら

こんな喋り方やんな、というような話し方をされる人です。

独特のリズムがある。

見かけもそんな感じ。

おじさんがどこ出身かはわかりませんが、

ウクライナ人の同僚と親しげに話していたから

ウクライナの人かな?ポーランドの人かなとも思います。

どこか東欧なんだろうな、と。

 

最初に挨拶した時はジロリと睨まれる感じで

あまり愛想のいい人とは言えませんでした。

それでも挨拶を続けるうちに会釈を返してくれるようになり

「おはよう」と言ってくれるようになり

今はおじさんのほうから「おはよ〜う」と言ってくれます。

 

そのおじさんが掲示板の私の写真を見たのでしょう、

「花束持ってどうしたん?誕生日やったん?」と

声をかけてきてくれたのです。

「いえ、表彰してもらっちゃったんですよ〜。」と言うと

「そりゃよかったな、で、金一封もらった?」と。

「花束とチョコをもらいました。」

おじさん、「そりゃ残念、ま、次やな。」

(次は金一封をもらえるかな、という意味でしょう。)

「そうですね、次ですね〜。」と笑い合いました。

 

最初すごく無愛想だったおじさんと

親しげにお話しちゃったよ、とちょっとびっくりでした。

 

 

 

 

 

 

ある日ふと気がつくと職場の掲示板に

キッチン担当の募集張り紙がありました。

 

担当のベテランの一人が

永年勤続のご褒美で6ヶ月の有給休暇を取るため

穴埋めに新規募集というところでした。

 

キッチン、裏方の仕事になると

カウンターで接客しなくてもいいために

お客のワガママに付き合いたくない若者が多く応募します。

マイナス点は朝7時から勤務となること。

(その分、15時とか16時に退勤できますが。)

 

私の場合は

朝7時出勤となると5時台のバスに乗ることになり

グレムリンとギズモをその分早くに起こすことになります。

1日分の水と餌を入れるために

どうしても起きてもらう必要があるのです。

まあ私が出勤後、眠たければ寝ているとは思いますが。

 

問題はグレムリンが

私の姿が見えなくなると騒ぎ出すこと。

朝の5時から叫ばれるとやっぱりザ・近所迷惑。

加えてキッチンの作業は

まさしくタイムトライアルのようで

一度準備したら終わり、ではなくて

混雑時には追加のメニューもこなさなければないため

ものすごく忙しいわけです。

 

でもちょっと興味あるけどな・・・。

迷っている私の目には

募集広告の下に応募の名前を書いた若者たちの

機動力の良さが眩しく見えました。

 

結局2日悩んだ・・・

脳内の相棒と協議を繰り返し

グレムリンの様子もみながら

まずは1週間に1日か2日くらいならいいかと

ついに応募を決意。

次の日に勇んで名前を書こうと出勤したら

すでに広告は取り外されていました・・・。

遅かったか。

 

まあせっかくだから、とオフィスに行って

そこにいたマネージャーに

「キッチンに応募したいんですけど、まだいけます?」

と聞いたら

「興味あるの?名前書いといてあげるわよ。」

ということなのでエントリーさせてもらいました。

 

ああやれやれ、と思ったのもつかの間、

1時間ほどしたらチーフマネージャーが来て

「キッチンに応募ありがとう、7時に出勤大丈夫?」

え、ハイ。としどろもどろで返事をする私。

「じゃ、スケジュール組むから来て。」と言われ

え、え、ちょっと早くない??

 

あれよあれよと言う間に

キッチンデビューとなりました。

 

それが3月4日。

翌週の12日からデビューでまずはお菓子からやってます。

 

朝7時に出勤、16時には退勤できるけど

1分1秒すべてにギッチリ仕事が詰まっている感じ。

かろうじて朝9時30分から30分休憩はとれるけど

お昼休憩なんてとってたら仕事が終わりません。

 

もうええわい、現役時代は昼食10分で終わらせて

仕事してたんだもの、と腹をくくってやってます。

 

もちろん、ここはイギリス。

休憩は「権利」なので取ってよ、と言う事になるけど。

時間内に全部終わらせて気持ちよく退勤したいのです。

 

先輩の女の子に聞くと

「最初は終わらないよ〜と思うけど慣れたら大丈夫」

ということなので慣れるまでの我慢。

 

半月たった今、

どの業務が手間がかかるのか

作業表には◯個用意、とあってもその日の売れ具合で

担当裁量で増減すること

なんかがわかってきました。

 

そして何よりも

私って朝型やったわ、と思い出したのです。

朝7時に出勤するために5時45分のバスに乗ります。

職場到着は6時30分ごろ。

鳥達の世話があるから4時起きですが

すこぶる体調がいい。

 

こんなことならもっと早くにやってみればよかったと

思ったりしてます。

 

私は土日を含む週5日の勤務で

1ヶ月に約22〜23日勤務してますが

半分はカウンター、半分はキッチンとなりました。

カウンターに出る日でも

洗い場だったりテーブル担当だったりすることもあります。

 

知り合いが「ここで働いているはず」と

顔を見に来てくれたのに

「いなかったね、まだ仕事してる?」

なんて言われたりしてます。

 

看板娘、引退しました。と言っておく私。

 

 

 

 

 

 

 

 

同僚のJ君はちょっと相棒の若い頃を彷彿とさせるような

モテモテ男子です。

 

人当たりが良くて誰とでもすぐに打ち解けられる。

お父さんが東洋系でお母さんが英国人、

そのために美形のアジアン俳優を思わせる容姿。

男前で頭がよく、仕事もできる。

がっしりとしていて背も高く、いかにも頼れそう。

 

彼を見るたびに私はいつも

「ああいう男の人、知ってる」(相棒)

と思っていました。

 

男性からも女性からも人気のある彼ですが、

とりわけ女性からは

まるで砂糖にアリが群がるがことく。

彼の周りにはいつも嬉しそうにおしゃべりする女の子達。

 

職場でもモテモテですからきっと外でもモテるでしょう。

たくさんいる彼のファンの中には、

ガールフレンドよりも私のほうが彼にふさわしい、

なんて奪いに出る人もいるでしょう。

ガールフレンドは大変だな、と思っていました。

 

ある日の休憩から持ち場に戻る時のことです。

私が気安くおしゃべりする同僚の女の子が

退勤してロッカー室に行く途中に出会いました。

 

バイバイ、とすれ違いざまに

「今日、これからJ君と会うねん。」

と嬉しそうに報告されました。

 

この日は19時までの長い勤務時間のワタシ、

あ〜あ、これからまだ4時間仕事だよ、と

休憩したとこなのにおつかれモードでした。

薄ぼんやりとした頭の中で、

ああ、彼女これからデートなんだな、だけは理解。

あらそう、バイバイ。とやってました。

 

そんな私に

「今の、わかった?これからJ君に会うの。」

とさらに嬉しそうに言う彼女。

え?J君?え、そうなん????

 

ここでようやく理解の追いついた私、

あらいいやん、楽しんでおいでよ。と笑顔でお見送り。

同僚は、うん、ありがとう!!と満面の笑顔でした。

 

あら〜、若いっていいわね〜。

そういえば私も相棒とお出かけしたわ〜。

まあお付き合いしていた当時から

デートなんて洒落たもんじゃなかったですが。

なんかいつも

なんちゃって海兵隊の訓練みたいだったし。

寝袋担いで野営、みたいなさ。

でも楽しかったんですよね。

 

そんなことを考えつつ、

ニヤニヤしながら持ち場に戻ってふと気がついた。

え、ちょっとまって。

私、J君のガールフレンドはあの子だなって

目星をつけてた子がいたんですが、

さっきの同僚とは違う子です。

 

えっと、じゃあ彼はフリーだったのか??

でももし今回のデートからあの子と付き合うとなれば。

職場で恋のバトルが始まるのか??

のんびり屋のワタシが知る限りでも

数名の彼の熱心なファンの顔が浮かびます・・・。

みんなよく助けてもらったり

おしゃべりしたりする子ばかり。

モメたら私、誰の味方もするわけにはいかないよな・・・。

 

誰かの色恋の話って

噂話としてはみんな興味のあるところだと思うのだけれど。

特にこの職場、女性が多いし。

でも私が恋愛バトルの火種を撒くわけにはいきません。

 

デートする同僚だって嬉しくて誰かに言いたいけど

迂闊にしゃべってトラブルになりたくなかったでしょう。

だから

一番安全な私に言ったのよね??

だって私は結婚指輪して既婚者ですって、公言してるし。

 

これ、絶対しゃべったらアカンやつや・・・。

 

王様の耳はロバの耳案件、

帰宅してからグレムリンとギズモ相手に喋りまくり。

もちろん相棒の写真にもいつも通り報告しておきました。

 

あんな風にワクワクドキドキしてた時、

私にもあったんだけどな。