私は下手ながらも手編みが好きです。テレビを観たりしながらでもいろいろと作業ができたり、考えたりできるし、音楽やラジオを聞きながら作業することもできるからです。
編んでいる間は結構集中したりしています。
好きなのは伝統的なアラン模様を使用した作品です。アマゾンなどでいろいろと探して伝統的なアラン模様のパターンブックも購入しました。
国籍は英国ながらも半分はアイリッシュの相棒は、このアラン模様にこだわりがあり、そのリクエストに応えるために何枚かセーターを編んだりもしました。それぞれのセーターを編んだ後余った毛糸を集めて自分のセーターを編んだこともあります。
ちょっと色目の違う毛糸を寄せ集めて使って編んだそれはフランケンシュタインと名付けてます。
イギリスでも手編みを楽しんでいる人は年輩の人が多いようで、若い世代は「お店で買ったほうがはやいしきれい。」というタイプのほうが主流です。
本場にやってきた、と思っていた私はすっかりアテがはずれてしまいました。
で、もうひとつ、イギリスの編み物図って日本のほど親切じゃあありません。なにやら番号だけが書かれていて解読不明・・・
教えてあげるといってくれる人もいましたが、ちょっと理解できるか自信もないよ・・・
不人気の理由には薄着の昨今、厚手に仕上がってしまう手編みは困ることもあるようです。手編みって重いですしね
ところが相棒がそれらの手編みのセーターを着て出かけると、いろんな人からうらやましがられて「どこで手に入れたのか」と聞かれるようです。
そして、「奥さんが編めるのなら、編んでくれるように頼めるか。」という話になるそう・・・
編み物をする人にならわかってもらえると思いますが、（というかこういう手作業の好きな人ならそれが何をしている人でも）「できるんなら簡単でしょ？プロみたいな仕上がりでなくていいから手の空いてるときにちょこっとやってくれたらいいから。」と言われても、
そんなわけにはいきませんよね
いくら好きでも「約束」がベースになるとお金を払ってくれとすれば余計にできないもんです。
人によってはまったく「無料」で好意でやってもらおうとする人もいたりして(毛糸代もこっちもち）・・・・よけいに大変。
ほめてもらうのは嬉しいし、好きだ・欲しいという人には編んであげたいと思います。
でもね、私が編むときってほとんど鶴の恩返し状態なんです。
あれって鶴が自分の羽をむしりながら反物を織り上げていく話でしたが、私の編み物もそんな感じなんです。いえ、もちろん私自身の髪の毛を編みこんでいるわけではありません、痛いしそんなことしません
でも気持ちはそんな感じ・・・。
あ、でも羊毛１００パーセントの毛糸はみんな羊の毛刈りで始まるんですよね・・・
好きなのでよく使うんですが、その羊の「寒くなった・・・」という怨念が私に憑依して鶴の恩返しの気持ちを感じているのかもしれません
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
