トランプ氏の"貿易不正"対抗策
おはようございます みなさん
トランプ政権の秘められた対中政策【澁谷司──中国包囲網の現在地】
https://the-liberty.com/article/22048/
------------------------------
アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師
澁谷 司
------------------------------
トランプ米大統領は3月4日夜
ワシントンで議会演説を行い
米国が今までの貿易上の不公平を覆すと改めて表明した
トランプ氏は演説の中で中国について6回言及した
そのうち3回は対中関税政策などで名指しし
1回はパナマ運河における中国の役割を取り上げて批判している

◎トランプ氏の"貿易不正"対抗策
周知の通り
トランプ氏は大統領就任以来
「米国第一主義」を掲げてきたが
演説の中では
主に米国内政が改善したことを挙げている
トランプ新政権は過去6週間で
1兆7000億米ドル
(約255兆円)の新規投資を米国にもたらしたと述べた
他方
トランプ氏は
"貿易不正"への対処に関して
米国車に100%の関税を課すインド
米国製品に最大2倍の関税をかける中国
最大4倍の関税をかける韓国などの国名を挙げている
トランプ氏は
不公正を覆すために関税を課すことの重要性を改めて強調した
そして
新関税は予定通り4月に発効し
他国が米国に課す関税に対しては「押し返す」と述べている。
また
「もし他国が米国の商品に関税をかけるなら
我々は彼らの商品に関税をかける」とトランプ氏は語った
さらに
「他国が非関税措置(輸入に対して数量制限・課徴金を課したり
輸入時に煩雑な手続きや検査を要求したりする等)で
米国の市場参入を妨げるなら
米国も非関税障壁を導入し
彼らの市場参入を制限するだろう」と述べた
早速
米国企業は
パナマ運河を含むいくつかの港湾の支配権を買い戻した(後述)
トランプ氏は元来
パナマ運河は米国が建設し
パナマに譲渡したものであり
米国は今それを「取り戻した」と語った
一方
トランプ氏は
関税などの問題で
中国が米国に不公平をもたらしたと不満を述べている
これはトランプ氏が米国を再び"偉大な国"にしようとしているが
中国が主な障害であり脅威だと考えていることを示すと
台湾の国立政治大学国際関係研究センターの
宋国誠(そう・こくせい)氏は指摘している
その後
トランプ氏は新たな貿易政策が米国の農家や産業政策に
与える影響について触れた際
中国に言及したが
あえて北京を標的にして批判したりするような発言はなかった
◎マラッカ海峡封鎖で中国封じ込め計画がある!?
ところが
最近
英ロイター通信はトランプ政権が民主的な「多国籍連合軍」を結成し
主に中国を標的にマラッカ海峡を封鎖するという
極秘計画の存在を暴露したのである
計画は
同海峡を通過する中国を含むすべての石油タンカーを
「多国籍連合軍」が妨害・検査することを目的とする
この計画は一見
イランを狙ったかのように見えるが
実際は中国を戦略的に"封じ込める"ため
中国のエネルギー安全保障の生命線を断とうとしたものだろう
マラッカ海峡は地政学的な重要拠点である
米デューク大学リンカーン・プラッセン教授によれば
毎年マラッカ海峡を通って輸送される貨物は
世界の貨物輸送の27.9%(金額ベース)を占めているという
アフリカ
ヨーロッパ
中東
南アジアに向かう貨物は
ほとんどマラッカ海峡を通過するので
中国にとって非常に重要なルートである
中国は北極海航路
中国・ミャンマー間の石油・ガスパイプライン(約2400km~2500km)
パキスタンのグワダル港の原油備蓄基地が完成している
そのため
中国のマラッカ海峡への依存度は
2015年の85%から2024年には68%まで低下した
とはいえ中国は石油輸入の約80%を同海峡に依存している
例えば
イランの年間石油輸出額は約500億米ドル(約7.5兆円)で
中国への出荷額の70%を占める
実は
約35年前の1990年
米国はシンガポールとの間で
両国間の防衛協力を確立する覚書修正議定書に署名した
2019年
両国はさらに協定を更新したが
新たな協定の下
米軍はシンガポールの軍事基地を使用し
必要に応じて後方支援を受けることができる
トランプ氏はマラッカ海峡を掌握する方法を模索しているが
米国単独で費用を出したくないので
「多国籍連合軍」を形成する公算が大きい
前述の如く
直近で
トランプ政権はパナマ運河を接収し
李嘉誠の和記黄埔集団の
ハチソン・ワンポア(パナマ港湾公司)を脅して追い払った
これは
おそらくトランプ氏がシンガポールとマレーシアに対し
プレッシャーをかけるために行ったのではないか
実際
トランプ氏がパナマ運河を奪還したのは
次のステップである
マラッカ海峡の支配権を握るための準備だという分析もある
たとえ
中国がマレー半島のクラ地峡運河(最短で約44km)の建設を急いだとしても
すぐに運河を建設する事は難しいだろう
米国は中国の対外貿易とエネルギー輸送の大動脈を絞めつけることで
中国共産党の封じ込めを目指しているのかもしれない
澁谷 司
トランプ大統領は確実に中国の封じ込め作戦を講じている
中国と対峙するときに
兵站を抑えるのが一番有効と考え
エネルギーなどの物流のインフラを抑えようとしている
その中で最も重要な部分が
物流のネックである
パナマ運河とマラッカ海峡を抑えることでしょう
着実に進めているようです
米中有事の際は中国は完全にこのネックを抑えられ
ほとんどのエネルギー供給が絶たれます
今日の光の言霊は【忘れることは美徳】です
過去の不幸や失敗は忘れずに
その原因を今後作らないようにすることが大事ではないのか
今日の光の言霊は逆説のようです
失敗や不幸の原因はしっかり頭に入れておくが
失敗その物や不幸な出来事は忘れてしまうこと
選択的な記憶力がよすぎると
不幸の原因を再び呼び寄せてしまうということでしょう
おはようございます みなさん
トランプ政権の秘められた対中政策【澁谷司──中国包囲網の現在地】
https://the-liberty.com/article/22048/
------------------------------
アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師
澁谷 司
------------------------------
トランプ米大統領は3月4日夜
ワシントンで議会演説を行い
米国が今までの貿易上の不公平を覆すと改めて表明した
トランプ氏は演説の中で中国について6回言及した
そのうち3回は対中関税政策などで名指しし
1回はパナマ運河における中国の役割を取り上げて批判している

◎トランプ氏の"貿易不正"対抗策
周知の通り
トランプ氏は大統領就任以来
「米国第一主義」を掲げてきたが
演説の中では
主に米国内政が改善したことを挙げている
トランプ新政権は過去6週間で
1兆7000億米ドル
(約255兆円)の新規投資を米国にもたらしたと述べた
他方
トランプ氏は
"貿易不正"への対処に関して
米国車に100%の関税を課すインド
米国製品に最大2倍の関税をかける中国
最大4倍の関税をかける韓国などの国名を挙げている
トランプ氏は
不公正を覆すために関税を課すことの重要性を改めて強調した
そして
新関税は予定通り4月に発効し
他国が米国に課す関税に対しては「押し返す」と述べている。
また
「もし他国が米国の商品に関税をかけるなら
我々は彼らの商品に関税をかける」とトランプ氏は語った
さらに
「他国が非関税措置(輸入に対して数量制限・課徴金を課したり
輸入時に煩雑な手続きや検査を要求したりする等)で
米国の市場参入を妨げるなら
米国も非関税障壁を導入し
彼らの市場参入を制限するだろう」と述べた
早速
米国企業は
パナマ運河を含むいくつかの港湾の支配権を買い戻した(後述)
トランプ氏は元来
パナマ運河は米国が建設し
パナマに譲渡したものであり
米国は今それを「取り戻した」と語った
一方
トランプ氏は
関税などの問題で
中国が米国に不公平をもたらしたと不満を述べている
これはトランプ氏が米国を再び"偉大な国"にしようとしているが
中国が主な障害であり脅威だと考えていることを示すと
台湾の国立政治大学国際関係研究センターの
宋国誠(そう・こくせい)氏は指摘している
その後
トランプ氏は新たな貿易政策が米国の農家や産業政策に
与える影響について触れた際
中国に言及したが
あえて北京を標的にして批判したりするような発言はなかった
◎マラッカ海峡封鎖で中国封じ込め計画がある!?
ところが
最近
英ロイター通信はトランプ政権が民主的な「多国籍連合軍」を結成し
主に中国を標的にマラッカ海峡を封鎖するという
極秘計画の存在を暴露したのである
計画は
同海峡を通過する中国を含むすべての石油タンカーを
「多国籍連合軍」が妨害・検査することを目的とする
この計画は一見
イランを狙ったかのように見えるが
実際は中国を戦略的に"封じ込める"ため
中国のエネルギー安全保障の生命線を断とうとしたものだろう
マラッカ海峡は地政学的な重要拠点である
米デューク大学リンカーン・プラッセン教授によれば
毎年マラッカ海峡を通って輸送される貨物は
世界の貨物輸送の27.9%(金額ベース)を占めているという
アフリカ
ヨーロッパ
中東
南アジアに向かう貨物は
ほとんどマラッカ海峡を通過するので
中国にとって非常に重要なルートである
中国は北極海航路
中国・ミャンマー間の石油・ガスパイプライン(約2400km~2500km)
パキスタンのグワダル港の原油備蓄基地が完成している
そのため
中国のマラッカ海峡への依存度は
2015年の85%から2024年には68%まで低下した
とはいえ中国は石油輸入の約80%を同海峡に依存している
例えば
イランの年間石油輸出額は約500億米ドル(約7.5兆円)で
中国への出荷額の70%を占める
実は
約35年前の1990年
米国はシンガポールとの間で
両国間の防衛協力を確立する覚書修正議定書に署名した
2019年
両国はさらに協定を更新したが
新たな協定の下
米軍はシンガポールの軍事基地を使用し
必要に応じて後方支援を受けることができる
トランプ氏はマラッカ海峡を掌握する方法を模索しているが
米国単独で費用を出したくないので
「多国籍連合軍」を形成する公算が大きい
前述の如く
直近で
トランプ政権はパナマ運河を接収し
李嘉誠の和記黄埔集団の
ハチソン・ワンポア(パナマ港湾公司)を脅して追い払った
これは
おそらくトランプ氏がシンガポールとマレーシアに対し
プレッシャーをかけるために行ったのではないか
実際
トランプ氏がパナマ運河を奪還したのは
次のステップである
マラッカ海峡の支配権を握るための準備だという分析もある
たとえ
中国がマレー半島のクラ地峡運河(最短で約44km)の建設を急いだとしても
すぐに運河を建設する事は難しいだろう
米国は中国の対外貿易とエネルギー輸送の大動脈を絞めつけることで
中国共産党の封じ込めを目指しているのかもしれない
澁谷 司
トランプ大統領は確実に中国の封じ込め作戦を講じている
中国と対峙するときに
兵站を抑えるのが一番有効と考え
エネルギーなどの物流のインフラを抑えようとしている
その中で最も重要な部分が
物流のネックである
パナマ運河とマラッカ海峡を抑えることでしょう
着実に進めているようです
米中有事の際は中国は完全にこのネックを抑えられ
ほとんどのエネルギー供給が絶たれます
今日の光の言霊は【忘れることは美徳】です
過去の不幸や失敗は忘れずに
その原因を今後作らないようにすることが大事ではないのか
今日の光の言霊は逆説のようです
失敗や不幸の原因はしっかり頭に入れておくが
失敗その物や不幸な出来事は忘れてしまうこと
選択的な記憶力がよすぎると
不幸の原因を再び呼び寄せてしまうということでしょう
【忘れることは美徳】
「忘れることは大変な美徳である」
と教えることは
重要なことだと思います
そのように
影響することは
できるということです
やはり
これが不幸の原因の一つ
でもあるのです
あまりに
不幸を生み出す方向に
選択的な記憶力がよすぎると
よくないので
忘れることです
HS
『真説・八正道』 P.288